「定年と老後」を考えるうえで、「支出を抑える」ことはとても大事だと思います。
私は前職、外資系証券に務めていたため、早い段階から、退職した人たちの「大変さ」を見てきました。
どういうことかというと、
「入りも多いけど、出も多い」生活に慣れていると、定年後に破綻しかねないという事です。
外資系の社員は、若いうちから結構なお給料をもらう人がいます。
そこで、「もらっちゃった~、使っちゃった~」みたいな生活を続けていると、
入りが少なくなる(=給料が減る)時が来ても、なかなか出を減らす(=支出を減らす)ことができないのです。
つまり生活水準を下げることは急にはできない。
これは、外資系証券に限らず、メディ関係者、芸能人、プロスポーツ選手も同じだと思います。
「もらっちゃった~、使っちゃった~」の情けない話しの一例ですが、
ちょっとそこに行くのもタクシーを使ったり(つまり、バス・電車を使わない)、
出前を取るときはお寿司(ラーメンとか、ピザで十分良いと思うのですが、、)
ともかく「使っちゃった~」状態が日常化するので、
給料が半分になっても、タクシー、寿司の生活を続けて、貯金が激減するという事です。
そんなひとたち、理解できないし、同情もしないと言われるかたもいるかと思います。
ただ、私が言いたいのは、身の丈に合った生活に修正するのは、だれしも簡単ではないと思うということです。
私は、前職で働いていた時から、あまり物欲が無く、
貧乏性なのか?お金を使うことに慣れていなかったのですが、
それでも 49歳定年をしたときは大変でした。
例えば、収入が減った(というか、ゼロになった)のだから、家賃の低い家に引っ越すべきなのに、
なかなか引っ越しは出来なかったです。
車だってそうです。
15年間も乗っているホンダ・オデッセイですが(いま、なんと25年のお爺ちゃん車です)、車庫代、自動車保険代、など固定費が負担になるので、売っしまって、レンタカー生活に切り替えればいいのに、、
それがなかなか出来ない。
だから、急激に「支出を抑える」って、なかなかできないのを実感しました。
一番いいのは、時間をかけて、徐々に支出を減らし、将来必ず来る「収入の少ない生活」の準備をすることだと思います。
急に「出を減らす」ことは、本当に難しいなと実感しましたので。