❏❏❏ 回顧録:2007年8月10日 東京・慈恵医大病院
ステロイド療法35日目
※私は、いま、2度目の手術後のことを振り返っていますが、ひとつ書き忘れていたことがあります。それは、手術が終わって、目が覚めたとき、首に「CVC」が縫い付けられていたことです。今日は、まず、そのCVCについて書きます。
CVCとは、中心静脈カテーテルのことだ。
首の側面に大きな静脈血管がある。
心臓に非常に近く、外から見える静脈血管だ。
そこに穴をあけて、中にビニル管を入れ、心臓に近いところまで降ろし、外から輸液やさまざまな薬品を入れる外出し管だ。
通常は腕に点滴をするが、腕の血管は首に比べて細いし、心臓からも遠い。
抗がん剤治療中は、ときどき腕の点滴が詰まって流れが悪くなることがあった。
しかし、長時間の手術では、点滴の流れが悪くなるのは良くない。
だから、首にCVCを取り付けられたのだと、後々説明を受けた。
手術の後、手鏡を持ってきてもらい映された自分の首をみて、何とも怖くなった。
ビニル管が、留め具と一緒に首の皮膚に縫い付けてある。
なぜなら、首から心臓に近いところに管を下ろしているから、しっかり止めてないと危険だ。
縫い付けてあるうえに、透明の薄い粘着医療テープで、首を5cm四方張り付けてある。
「首から点滴をする、、、」
自分のことながら怖い感じがした。
そして、点滴チューブが頭の上から、降りてきて、耳のあたりを過ぎて首から輸液が入っている。
もし、自分でなく他の人がやっていたら、一見して不思議でぞっとするだろうと思った。
この日は、CVCに加えて、左右のドレインパック、尿チューブ、そして酸素マスクと、5本のチューブ管と繋がっていた。
日中、医療ベッドで寝ている時、首を左右に傾けるたびにCVCがブルンと揺れ、不快な思いをした。