❏❏❏ 回顧録:2007年5月28日 東京・慈恵医大病院
第3クール7日目(Day-7)
この日は、ナーバスな1日だった。
前日、先生からオペのスケジュールを組むと言われ、動揺したからだ。
私は、この手術が嫌で仕方がなかった。
論文とか文献を読みまくったのも、結果的には良くなかった。
手術が怖くなったからだ。
どのような手術かというと、まず、腹部を盾に30㎝以上切る。
みぞおちのあたりから、急所まで真っ直ぐに切る。
その時、へそはどうなるのか?
図で確認したら、へその所だけ迂回して、ほぼ真っ直ぐに切る。
そうすると、胃、小腸、大腸、と消化器が出てくる。
なんと、その一続きを一旦、外に取り出して、隣のテーブルに置くのだという。
想像しただけで、ぞっとする。
そうすると、消化器がなくなり空っぽになった腹部には、リンパ節という、リンパ液のため池が、50個以上、筋肉、脂肪の中に埋め込まれている。
大きさは通常、大豆くらいの大きさだと説明にある。
それが、私の場合、すべてがんに侵され、ゴルフボールくらい腫れあがっているものもCT画像で確認できている。
その50個以上のリンパ節を、すべてはぎ取るオペが、今後、予定されていた。
人間にとって、最も大きな、大動脈と大静脈がむき出しになり、万が一、傷でもつけたら、死を覚悟しなくてはならない。
私のお腹の中にあるものを、取り出すなんて、おぞましい。
私は、もしかして、、そんな嫌な手術が行われるのか?
そう怯えて、神経質な一日だった。