❏❏❏ 回顧録:2007年4月15日 東京・慈恵医大病院

 

4月15日、日曜日

 

日曜日の病棟は、寂しい。

 

なぜなら、お休みだからだ。。

 

もちろん看護師は休日出勤しているし、見舞客の出入りもある。

 

しかし、基本的にお休みなのだ。

 

医師はいない。

 

予定していた治療は行われるが、オペは行われないし、新たな検査は行われない。

 

いる看護師の数も平日の半分以下だ。

 

いつもなら、ナースステーションに若い医師、看護師、医療事務の女性、そして入退院でごった返すこともない。

 

休日の会社の中に近いイメージで、病院も外来業務が休みなので、静かだ。

 

妻から連絡がきた。

 

小さな子供たちが、「どらえもん」の映画を見に行きたがっているから、3人で行っていい?という内容だった。

 

許可も何もなく、もちろん映画に行ってほしかった。

 

自分のがんで、家族全員が我慢するのは嫌だった。

 

映画を観に行きたくても我慢して、病院に見舞いに行くなんて、申し訳なさすぎる。

 

会社の人や取引先の人たちは、平日の仕事終わりに来ることが多い。

 

日曜日は家族以外、見舞いになんか来ない。

 

その家族が来ないとなると、寂しい1日になる。

 

私の場合は、妻がほぼ毎日来てくれた。

 

洗いたてのパジャマと、洗いたての下着を持ってきてくれる。

そして、昨晩着たパジャマと下着を持って帰ってくれる。

 

身の回りのことをしてくれることが、ありがたかった。

 

ただ、病室によっては、家族が全然見舞いに来ない患者もいる。

 

お年寄りの患者のケースが目立つ。

 

おそらく、子供たちは働き盛り世代で、平日は来れないし、週末も都合がつかないのか?

 

いずれにせよ、重たい雰囲気の病室が幾つかあった。

 

1週間、吐き気で、あまり食べられないので、体重が2㎏以上減ってしまった。