❏❏❏ 回顧録:2007年2月12日 東京・慈恵医大病院

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油井先生は、卓上にある「手術説明同意書」に基づき、手術の名称と方法、予想される合併症と危険性、更に期待される効果等を、詳しく説明していった。

ド素人の私にも、解るように。

 

これが、インフォームド・コンセントである。

 

 

つまり、患者の知る権利と医師の説明責任を、紙に落として、治療について同意する儀式だ。

 

説明の後、患者は、同意書にサインする。

 

うがった見方をすれば、過去あった、「説明した、しない」の忌わしい医療訴訟問題からうまれた医療従事者を守るための術ともとれる。

 

しかし、これにより、患者側が理解して納得する過程が、確実に生まれ、医師が患者に説明する時間が、必ず設けられる事になったのは事実だ。

 

私は、この時から、油井先生との良い関係が、自然と生まれていった。

 

そして、その手術とは。

右足首の外側、くるぶしから上に8cm切開し、2本のスクリューボルトで骨を繋ぐ。

 

一方、反対右足首の内側、くるぶしより下へ7cm切開し、三角靭帯を縫い合わす。

 

オペにかかる時間は、5時間超。

結構な手術だ。

 

そして退院できるまで1カ月以上かかるという。

長くかかると解り、妻も私も落胆した。