大江戸線代々木駅の2番出口を右に出て、少し行った所で信号を渡り、斜め右に入る細い道を真っ直ぐ歩き、踏切を渡った所にデニーズがある。入口を入ってすぐ右のフロアが喫煙席になっている。喫煙席に入ってすぐ右の席に陣取り、タバコに火をつける。
ぐるっと見回すと、2人、目を惹く女性が居た。
1人は、白い肌に黒く長い髪。黒いベルベットのスーツに黒いキャミソール。黒いストッキングに黒いバックスキンのヒール。肌以外は全て黒の美女。顔立ちは黒木メイサのような女性。寄り添うように話している紳士はロマンス・グレー。白い立ち襟のシャツに黒いベストを着て、黒のコーデュロイのパンツ。フチ無しのメガネが似合っている。女性は話す度に紳士の耳元に唇を近付ける。たぶん、不倫の関係だろう。
もう1人は私と対角線の位置に座る明るい茶色の髪。声が大きく闊達なイメージの女性。唇が紅く、うすいピンクの襟の大きく開いたシャツ。左肩はタンクトップと肩が見えている。豹柄のスカートに焦げ茶色のストッキング。靴は脱いでいて、椅子に斜めに崩した足を流している。アンクレットが1筋光っている。まだ30前に見えるがさらに若い25才くらいの長身の男子と一緒に喋っている。何かヒソヒソ話していたが、突然、
「そう思ったら、私も凄い相手と不倫してるなあって嬉しくなっちゃうじゃない?。あっはっは(^o^)。」
と豪快に笑っている。キレギレに聞こえて来る話をつなぎ合わせると、あまり楽しくはないがかなりの資産家の奥様のようだ。不倫相手は有名人らしく、彼女の自尊心をくすぐる存在らしい。そして目の前の若い男子に、お金で困ることはないから、ヘトヘトになってグッタリ眠ってしまう夜を週に1回プレゼントして!と要求している。その代わり、女の良さはジックリ教えてあげる、と大きな声で言っている。
相手の耳元で囁く女と、若い男にカネにモノを言わせて疲れるまで抱きなさいと誘う(命じる)女・・・。
一時代昔と、男女関係が入れ替わっているように感じた・・・。