7月6日 小4国語 | ジャングルジムブログ

ジャングルジムブログ

埼玉県所沢市にあります中学受験専門塾ジャングルジムのブログとなります。

今日も物語文を行いました。出来事がどう気持ちに結びついてくるかという問題が中学入試の文学という分野の永遠のテーマです。どうしても通読していると文章の“オチ”がわかってしまうので、その出来事の直後の心情という問題が難しくなってしまいます。小学校の国語の授業では、何回かの授業を用いて、場面ごとに教科書の文章を分けて読解を行うのですが、入試問題では読む→解く→表現というサイクルが50分という極めて短い制限時間付きで課されるので文章のオチを知った状態でオチの前の問題に取り組まなくてはならなくなります。

 

 

 

 

今日演習したこの文章の一部です。まず読んでみてください。

 

澄子は困っているんです。ディズニーとカステラに困っているのはこの文章のいわば“オチ”です。このことを頭が支配してしまうと、答えはアを選ぶのでしょう。

アはもっとも正解っぽい罠であります。もう一度本文に戻ってみると、

 

この短い文章、再現ドラマにしてみたら10秒とないほどの短い時間に

驚き→魅力的→カステラを思い出す→葛藤(困る)

という心の変化があったということです。

困るのは期待に満ちた目で見られるという出来事による気持ちなので、答えはイとなります。最初のカコのセリフで2人は唐突のディズニーランドに驚き、次のチケット入手経路のカコの説明で、2人とも魅力的に感じ、てっちゃんが行くと即答し、期待した目で見つめられたところでカステラを思い出したのでしょう、困るのです。ここで澄子は困るのです。

ここの困ったという言葉は実はたくさんあって、1つはどちらを選ぶかの葛藤的困惑、もう1つはディズニーをどう断るかという困惑、そしてカステラをどう断るかという困惑、断った時の人間関係を案じた時の困惑、、、

果たしてこれはどのような困惑でしょうか、あちらを立てればこちらが立たずですね。日本語は先人たちの知恵が、ことわざや慣用表現に昇華されて様々な言い回しが存在しています。

これらを単なる知識単元で区切らず、一言で表せない気持ちを示す言葉などを今後も積極的に紹介していきたいと思います。記述問題などで大いに役に立ちます。