誰でもそうあるように、最初のお酒というのは「不味い」ものです。

たかだか高校生や高校を卒業したばかりなのに、ビールなどお酒を飲んで「旨い」などと言っているのは、これ全てうそと言い切れます。

まぁ、別に悪い嘘ではないのでその点は何の問題もありません。

しかし、彼らの言うビールを飲んで「旨い」というのは明らかな嘘であり、彼らの心中としては「これで俺も大人の仲間入りだ。子供じゃねぇーんだぞ。」という、粋がり程度のものにすぎません。

が、しかし、お酒の罠は着実にもうすでにこのスタートから始まっているのです。

「旨い」と言いながらも、本当のところは「不味い」お酒も回数を重ねていく内に、徐々に味に慣れてきて「不味い」という感覚がマヒしていくのです。

これが「お酒が仕掛ける最初の罠」ですが、我々人類はそもそも天地創造の神から「旨いもの」と「不味いもの」の見分け方をごくごく自然な形で教わっているのです。

それは、例えばこういうことです。

ここにもぎたてのみずみずしいリンゴがあります。

赤く輝いており、いかにも果汁たっぷりに実っています。

しかし、これほどまでに神々しく見えるリンゴもそのまま何日間も何か月間も放置しておくとどうなりますか?

色がどす黒く変わり、臭いも嫌な臭いに代わり、食べるどころか触るのもみるのも嫌になります。

まさにこれこそが、母なる自然が我々人類に与えてくれた「賞味期限システム」なのです。

さて、そこでです。そう、お酒です。お酒とはどういうものですか?

お酒とは、果物などの自然発酵の食べ物が腐敗の段階を超えて発酵したものです。

つまり、お酒は元来ひどく不味い味であり、我々の体には「毒」でしかないのです。

「腐敗を通り越して発酵したものが旨い」、無理があると思いませんか?

お酒を飲み始める前の食感、そのほうがよっぽど正しいというのがよくわかるはずです。

無理をして、粋がって飲むうちにいつの間にやら舌がマヒし、不味い毒を「旨い」と感じるように騙されているのです。

これこそ、お酒の持つ強力な「魔力」なのです。