サガン 悲しみよこんにちは -Sagan | 仏映画

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個人評価: ♪♪♪
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製作年/Sortie: 2008
監督/Réalisation: ディアーヌ・キュリス/Diane Kurys
脚本/Scénario: ディアーヌ・キュリス等/Diane Kurys
出演/Acteurs: 
シルヴィー・テステュー /Sylvie Testud 
ピエール・パルマード - /Pierre Palmad
アリエル・ドンバール /Arielle Dombasle
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あらすじ
処女作「悲しみよ こんには」、18歳でベストセラー作家となり、莫大な富と名声を得たフランソワーズ・サガンの生涯を描いたドラマ。

1954年、18歳のフランソワーズは、処女作「悲しみよ こんには」をひと夏で書きあげる。フランソワーズ・サガンとして出版された小説はベストセラーとなり、一躍時代の寵児へ。次々と話題作を出版するフランソワーズの生活は、道楽三昧の華やかな生活へ一変する、破天荒な性格だったフランソワーズは交通事故を起こす、我慢知らずのフランソワーズは痛み止めを切っ掛けに薬物依存症へ、アルコール、ギャンブルと次々に悪癖を更新、映画後半では生活が荒廃していく様子も描かれている。




感想
この映画公開は2008年、サガンの死から4年目。映画を見る人の大半は写真でサガンの顔を見知り、テレビで彼女の所作を目にしている、この場合、俳優陣のキャスティングが映画の成功のカギとなってしまう。実際、フランス国内での映画評は二つに分かれ、シルヴィー・テステューに称賛を贈るものと、彼女はサガンに似せようと過剰な演技をしているという酷評だ。
写真の中のサガンしか知らない私にとって、サガンに似た顔立ちを持ちと所作を似せたシルヴィー・テステューの演技は、サガンの人生を共に駆け抜けるには調度良い。ただ、ジェーンバーキンの主題歌も含め、音楽と映画の調和は乏しく、サガンに興味がない人にとってはメリハリの無い進行が、少々苦痛かもしれない。



サガンについて
私は中学生夏、サガンの「悲しみよ、こんにちは」を手に取ったものの、性的スキャンダル小説を苦手とした私は、読んでも素晴らしさが全く理解できずにいた。20代を過ぎてからも度々彼女の作品を開いたが、お約束の文章構成、時々織り込まれる詩的文章、中流家庭の中のセンセーション、相変わらずサガン小説を読破する気になれない。仏語で読んでも気持ちは変わらなかった。



サガンは裕福な家庭の末っ子に生まれ、戦時中疎開を余儀なくされた。戦後パリに戻るも素行が悪く退学となり、転校を度々繰り返している。我慢が出来ないブルジョワ育ちのお嬢さん、というのが少女時代のサガン。10歳の時に近所の映画館で観た強制収容所の映画が影響したのか。

何れにせよ、処女作が大当たりし、文壇というよりは青春小説作家アイドルとなったサガンの人生には孤独が付き纏う。

この映画を見て皆改めて思うだろう、「悲しみよ、こんにちは」の処女作が彼女の悲しみへの扉を開かせたと。

そんなサガンのペンネームはマルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』の第三章『ゲルマント侯爵方で』にチョロリと登場する"Princesse de Sagan"らしいが、私の記憶にない。