二代目花井半二次郎は、長崎の立花組の新年会で組長の息子の喜久雄が余興に「関の扉」の墨染を演じるのを見初める。それもつかの間、立花組敵対勢力が新年会の会場に侵入し大乱闘の末、組長は死ぬ。喜久雄は、背に入れ墨をし、親の仇を取ろうとするが失敗する。
 天涯孤独となった喜久雄は、花井半次郎に引き取られ、歌舞伎役者を目指すことになる。




 すごい大ヒットになってる「国宝」観てきました。うちの近くのシネコンに行ったのですが、実は前日に行こうと思って席をネット予約しようとしたら、満席! じゃあ、平日ならと思ったけど、夏休みに入っているのね。しかも、祝日の21日より上映回数が増えてる。しかし、最初の回を朝の6時ごろネット予約しようとしたら、15%くらい埋まってて、びっくりした。実際に見に行くと、7・8割の入り。この映画館がこんなに混んでたの初めてのような気がする。


 映画は、3時間の長尺なのに、まったくダレる様な事もなくずっと見いっていました。ストーリーが素晴らしいです。こういう二代目のように、実子をさしおいて血のつながらない部屋子に自分の名跡を継がせるという人は稀でしょう。でも、そうする気持ちもわかる。家業を大事にするのか、血筋を繋ぐのがだいじなのか・・・。日本は、家業をより素晴らしい高みに導く方をとるということでしょう。そのことをこういうストーリーにしてみせるところが素晴らしいなと思いました。


 吉沢と横浜の2人は、このまま続ければ立派な歌舞伎役者になれるなと思いました。私も昔、結構歌舞伎を見に行ってましたので、本物ではないとわかります。人間国宝の踊りですと言われたら、いや・・・それは・・・ちょっと、という感じです。でも、万菊をやった田中泯とい方の演技には感心しました。おじいさんでも、おばあんさんでも、人間でもないような存在感。歌舞伎の女形の人間国宝って、そんな感じ。それが出てるのね。

 

 

 原作小説読んでから、もう一度観たいですね。