ダン族のサムソンは素手でライオンを倒し、一度に1000人を倒すほどの力を持っていた。母の薦める善良なミリアムを相手にせず、ペリシテ人の美女セマダールに求婚するが、サムソンに恋したセマダールの姉デリラは2人の仲を邪魔し、結婚式の席上サムソンを侮辱する。サムソンは暴れだし、混乱の中でセマダールと父は死ぬ。

 デリラは太守の寵妃となって太守をそそのかし、サムソンを捕らえるが、サムソンは大暴れして逃げる。ペリシテ人はデリラを利用してサムソンの力の秘密を探ろうとし、サムソンはついに神の力は髪の毛にやどるという秘密を話してしまう。デリラはサムソンに眠り薬をのませ、怪力のもとである髪の毛を切ってしまう。

 力を失ったサムソンは囚われ、目を焼かれ、ガザの牢で石臼をひかされる。サムソンは神に祈って力を取り戻し、神殿の隣り合った二本の柱を倒して建物を倒壊させ、ペリシテ人を道連れにして死ぬ。

 

 こういう映画、ホント、好きですわ・・・・。CGやミニチュアじゃない、大型セットを使った大作映画。物が壊れるシーンなんか、自然な重力でゆっくり倒れるところが・・・感動します。

 

 デリラ(アメリカ人の発音なのでデライラと聞こえます。)役の女優さんの美しいこと。昔のハリウッド映画はいいわ・・・。このデリラも悪女の典型らしいんですよね。

 

 サムソン役のヴィクター・マチュアは、シルヴェスター・スタローンに似てると思いました。

 

 ところで、今読んでいる本に書いてあったのですけど、ペリシテ人のペリシテは、パレスチナの語源だそうです。ペリシテ人は、エーゲ海に住んでいたギリシャ系の人々でヨルダン川沿いの土地に侵入してきて、古代のユダヤ人を支配した。

 今のパレスチナ人は、アラビア語を話すので時間の経過とともにギリシャ系の人々と入れ替わったのですね。

 

 ダン族というのは、ユダヤ人の氏族の一つなので、パレスチナとイスラエルとガザみたいな名前が、紀元前12世紀と変わらないのに感心します。