韓国人の若者の夢
「マンションを買えば貴族になれる!」

金融、ハウス・プア問題、青年貧困…、
能力値を超えた「借金」にハマる韓国の社会心理を抉る!

・「家計債務」の総額は、IIF(国際金融協会)データで世界1位
・韓国国内外の専門家が「1年以内に金融危機が来る」と警告

韓国人の若者の夢
「マンションを買えば貴族になれる!」

金融、ハウス・プア問題、青年貧困…、
能力値を超えた「借金」にハマる韓国の社会心理を抉る!

「家計債務」の総額は、IIF(国際金融協会)データで世界1位
韓国国内外の専門家が「1年以内に金融危機が来る」と警告

                           (本書帯より)

 

 中国の不動産バブルがはじけ始めた時、驚いたことがありました。中国人は、まだ工事もはじまっていないマンションを購入契約し、ローンを払い始めるということに・・・。これはすなわち、銀行も担保もなしにお金を貸し付けるということになります。

 

 この本を買ったのは、同じ中華文明圏である韓国はどうなのだろう?という興味からです。資本主義の先輩なのだから、まさかそんなことは・・・、いやしかし韓国の借金好きは、つとに有名でしたから・・・、もしや・・・。

 

 結論から言って、韓国も中国と同じでした。マンションを買うのに抽選がある場合が多いとのことです。それは、マンションの建設が始まる前なので、中国と同じですね。抽選があるということは、買い手が売り出し住戸より多いという意味になるので、値上がりが予測されるわけです。

 

 アメリカとかどうなんでしょう?日本が特異ななだけなのかしら?いやいや、アメリカは、住宅ローンが払えなくなったとき、担保物件の住宅を明け渡せば、ローンが帳消しになると聞いたことがあります。この場合は、担保ありきで銀行がお金を貸すに決まってますね。

 

 値上がり続ける不動産もいつかは、値下がりする時が来る。日本人は経験済みですね。

 

 実際のところ、アメリカの金利引き上げによって、通貨安になるのを避けるため、韓国政府も金利引き上げに追随したため、借金の利率が上がり、返せなくなる人が出てきて、不動産の値上がりがストップし、値下がりするようになってきた。あとは、バブル崩壊の過程ですね。

 

 シンシアリーさん、日本に来て初めて「大規模修繕」という言葉を聞いたそうです。日本は、どこまでも住むための不動産ですね。

 

 この本、データが多くて、少し読みにくい感じがしますが、家計も企業も政府も借金でまかない、しばしば嘘や使い込みなどの悪事で成り立つ、韓国の経済がよくわかります。