富豪の令嬢エリーは、プレイボーイの飛行士ウェストリーとの結婚を父親に反対されていた。向こうっ気の強い娘に業を煮やした父親アンドリュースはエリーを海上に浮かぶヨットに監禁してしまう。そのやり方にいよいよ反発したエリーはヨットから海に飛び込んで脱出に成功、マイアミからニューヨークに向かう夜行バスに乗り込んだ。
 そこに乗り合わせたのが、上司とウマが合わず失業中の新聞記者ピーター。ほんの些細な勘違いから二人は座席をめぐって言い争い。互いの第一印象は最悪であった。エリーがゴシップ欄をにぎわせている富豪令嬢だと気付いたピーターは、エリーについてのスクープを狙うことにする・・・。

 

 1935年の米アカデミー賞、主要5部門を独占したラブ・コメディ。

 

 今見ても、ホント面白いです。

 

 最初に、エリーが海に飛び込むところや、2人がヒッチ・ハイクした車の持ち主がクラシック調で歌手みたいに歌いだすところとか、びっくりするくらい可笑しくて、普通のリアルな話じゃなくて、コメディのための物語なんだと気が付きます。この映画が当たったせいで「スクリューボール・コメディ」というジャンルが出来たそうです。

 コメディなんですが、恋愛あり別れあり涙ありで、悪い人は出てこないし、心温まるものがあります。

 

 最初、エリー役の女優さんは誰かわからなかったですけど、クラーク・ゲーブルは見ていて、「あ、『風と共に去りぬ』の人」と思いました。やはり、スターは印象的なんだ。

 

 エリーとピーターは、キスもハグもしません。エリーは、ウェストリーとはキスしますが・・・。

 

 昔の映画は、恋愛の描き方だけはリアルとは言い難かったですね。上品だけど・・・。