北京オリンピックのフィギュア団体戦を楽しんでたのですが、アイスダンスの小松原組の演技と評価を見てて、やはりなにかおかしいと思うので、私の思うところを書いてみます。

 私は、一ファンにすぎないので、技術的なことにコメントできません。

なので、「統計学は最強の学問」という言葉を頼りに、点数の統計的なおかしさだけを記述したいと思います。

 

まず、村元/高橋組の今シーズンの国際大会の戦績

 

NHK杯       total179.5            RD70.74         FD108.76

ワルシャワ杯    total190.16           RD75.87                 FD114.29

4大陸選手権   total181.91           RD72.43          FD109.48                                                 (最高点と最低点の差 5.13)      (5.53)

 

そして、全日本  total176.31                   RD63.35           FD112.96

                      (要素で2人揃って転倒)

 

 

次に、小松原組の今シーズンの国際大会の戦績

 

スケートアメリカ   total164.32                 RD63.56       FD100.76          

NHK杯         total172.2                  RD68.13             FD104.07

北京オリンピック   total165.2                 RD66.54         FD98.66

                                                (4.57)        (5.41)

 

そして全日本     total178.17               RD68.16       FD110.01

                  (ツイズルで女性がスタンブル)  

 

 カナダイは、全日本のRD要素内での転倒で、およそ8点くらいマイナスになってますので、この点数で不思議ではない。

小松原組の場合は、全日本のRDでミスがあっても、今季最高得点。

 

 カナダイには、全日本で国際大会と同じ基準の妥当な点数がつけられていると思います。

しかし、小松原組は世界標準から外れた、異様に高い点数が全日本につけられたと思います。

 

 全日本のFDは、カナダイが勝ったように見えますが、ジャッジが実際につけたGOE(出来栄え点)の合計は、私の計算では小松原組が1点上回っているのです。カナダイがFDで勝ったのは、得意な要素(カナダイは、ステップ系要素のGOEが高い)の乗数が高いせい。

 

 そして、技術点の基礎点の合計が、2組同点の45.84。

 

 国際大会での最低・最高得点の範囲に納まっているカナダイと同じように、小松原組のRDが63.56~68.13、FDが98.66~104.07に納まっているなら、納得できるのですが、小松原組だけ、全日本で5点以上高い今季最高得点を出しているのに納得がいかないのです。 

 

 スペインが、日本と同じようにアイスダンスが1枠しかなくて、力の拮抗したペアが2組だったので、北京オリンピックの国内選考に関して、以下のようなルールを作りました。

 

  フィンランディア杯とスペイン選手権、ヨーロッパ選手権の全合計点数の高い方。もし同点だった場合は、ヨーロッパ選手権の上位の方が選ばれる。(そしてスペイン選手権には、ISUの公認ジャッジを招聘)

 

 スペインは、世界で戦えるペアを選ぼうとしていますよね。なんで、日本は国際大会で評価の高いペアを選ぶ基準を作らないのだろう。必ず、全日本を選考基準の上位において、最後は「話し合い」に持っていこうとするのよね。

 

 日本の、この「談合」「鎖国」体質。なんとかならないんでしょうか・・・。