自称・元競輪選手のギンちゃん、元ドラァグ・クイーンのハナちゃん、家出少女のミユキ、三人は新宿の公園でホームレス生活を送っていた。

 クリスマスの晩、ハナちゃんの提案でゴミ捨て場にクリスマス・プレゼントを探しに出かけた三人は、赤ちゃんを拾う。赤ちゃんに「清子」と名付け、自分で育てると言い張るハナちゃんを説得し、三人は清子の実の親探しに出かけるが・・・

 

 2003年のアニメ映画で、見たことありませんでした。クリスマスのシーズンにぴったりです。

 

 デジタルアニメというこの当時の最新の手法で作られてるそうです。人物たちの動きに不自然ところがなく滑らか。コミカルな部分では、漫画的誇張がされてます。

 

 捨てられていた赤ん坊の家族を見つけるために奮闘する、3人の疑似家族のようなホームレスたちが、それを通じて本当の自分の「家族」とのつながりを取り戻す話。すごく上手くできています。どんでん返しあり、カーチェイスあり、高いビルからの墜落サスペンスあり。

 

 そして、3人のホームレスの真実の”あるある”感。ミユキが南米の強盗の彼女とスペイン語と日本語で交わす会話の中で、ミユキの父親が警察官で母親が新興宗教にはまってるという話って、”あるある”。宗教にはまる人って大体家族の問題からなんだけど、硬い職業、警察官とか、学校の校長先生のようなの人の家族が少なからずいるって、リアルな話らしい。テレビじゃ、こういう設定にはできないでしょうね。

 

 セリフでの説明が少なく、場面で見せる映像で物語を語っっていくので、映画らしく目を離せないです。

 

 日本にはキリスト教徒はほぼいないのに、クリスマスは祝いたがる。一週間もたつとお正月なので、クリスマスツリーの飾りつけを門松に代えて、クリスマスのことなど忘れてしまうのですが、欧米では12夜といって25日から1月6日までがクリスマス期間なのですよね。欧米では、クリスマスツリーは年越しします。

 

 年内に見る方が気分が出るかもです。