ジュリアンは、ビバリーヒルズの金持ち婦人を相手にする高級男娼、ジゴロ。引きも切らないコールを受ける売れっ子であった。

 あるホテルのバーでミシェルと名乗る美女に出会ったジュリアンは、思惑違いで別れてくるが、彼女がのちに彼のアパートを訪れ、二人は逢瀬を重ねるようになる。彼女は、上院議員の妻だった。

 ある日、彼の客になったことのある金持ち女性が殺害され、その夜そこでジュリアンを目撃したという証言者が現れる。

 

 1980年のまだまだ無名だったリチャード・ギアの出世作。見たことなかったんですが、今回見てすごくいい映画だと思いました。

 

 リチャード・ギアは、1949年生まれなので、このとき31才なのかな。でも、映画俳優って若く見えるものですね。20代だと思って見てました。

 

 サスペンスなんですが、彼の人間性がちゃんと描かれてるんですね。ミシェルに、「キスのあとお仕事になる・・・」と言われて、考え込むジュリアン。彼は、ジゴロ道に打ち込むようなところがあるんです。

 

 最後、刑務所の面会ブースで「君だったのか・・・」というところが感動的です。身体を売る人も買う人も、心を求めているとキャバクラ嬢が言ってたのを読んだことがあるのですけど、さすがポール・シュレーダーの脚本は、深い・・・。

 

 彼は、愛を探してジゴロをしていた訳です。