ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典。王朝文学の2代巨頭から始まって、ほんとにいたかどうかわからないヤマトタケルなど、人物で古典文学を紹介。

 

 作者は、『日本人が知らない日本語』シリーズのコンビです。『日本人が・・』は、日本語学校の話ですので、凪子先生の活躍が目立ちますけど、私は前からこの作画を受け持った蛇蔵さんの表現力に注目してました。

 映画で言えば、凪子先生は原作、蛇蔵さんは脚本と監督を務めたと言っていいと思うのです。通常の原作者のいる作画漫画家より受け持つ部分が多いのですよね。なので、この人は、オリジナル作品は無理かも知れないけど、色んな解説漫画や教育漫画を、面白く上手く書く能力があると思います。

 

 この作品も、紫式部の性格とか知らなかったなと思いました。安倍晴明など、『陰陽師』でもわからないエピソードが満載で面白かったです。

 

 この漫画を見て、オリジナルの古典や翻訳に挑戦しようと言う人が一人でも二人でも、出てくれば成功なんですよね。

 

 つまらない教育漫画は読みたくないけど、勉強になるようなことを漫画で読みたい人向け。漫画って面白くてナンボだしね。