台湾総統選が、終わりました。大方の予想通り、蔡英文女子の圧勝。馬英九のやり口には、日本人を含めて、たくさんの人が反感を持っていたと思います。
 石平氏が、馬英九が習近平と会ったことが、台湾人の反感を買って、かえって民進党を助けたと言ってますが、その通りでしたね。

 中国人って、共産党も国民党も、一つの中国という点だけでは一致してます。中華思想だと、「大地はあまねく自分のもの」という感覚になるらしい。とてもはた迷惑な人たちですね。

 「タタールの軛(くびき)」と言うロシア人の言葉があります。モンゴル帝国の支配とその記憶を指すようですが、モンゴル帝国は中央アジアで尊敬されていたので、言葉の響きに比べると、ロシアの実際の行動は、モンゴルに従順で親和的でした。

 それに引き替え「シナの軛(くびき)」と言ったらいいか、「日帝の軛」とか「英帝の軛」と言ったらいいのか、台湾とか香港とか、先進異民族に統治された経験から、再びChinaに統治される苦しみはごめんだという発想になるようです。どっちなんだろう。懐かしがられる方は、常に実態として先進的な統治を行った方になるようです。


 韓国も12月末に電撃的に、慰安婦問題の日韓合意をやったと思ったら、北朝鮮の水爆実験で、韓国は北を中国に叱ってもらおうとしたんだけど、連絡がつかない。中国人や韓国人がよくやる都合が悪いときの居留守ですわ。

 中国経済の景気悪化にともなって、韓国経済も悪化で、外交的にも頼りないならない。中国側から見た韓国も同様ですね。歴史問題で日本を叩くための仲間にしようとしてたのに、勝手に慰安婦で合意を作ってしまった。決め手は、やはり経済でしょうかね。ごはんをくれる相手が大事。中国はごはんを他人にあげられる状態ではなくなってる。


 台湾も韓国も、日本の過去の植民地ですわ。この2カ国の「親日・反日」の違いって、どこから来るのだろう?というのは、多くの日本人が謎に思うところです。

 台湾と韓国の違いって、「中国人だ」と「中国人ではない」に帰着するような気がする。中国人って、無条件に自信があるんですよ。異民族に50年統治されようが、「中華だ」という自負は消えてない。負け惜しみなところもあるにせよ、漢字文化で、支配異民族を「モンゴル」も「女真」もみんな中国人化してきた。

 韓国人は、こんな風にいう。「我々は、世界最速で先進工業化を成し遂げた国である」条件付きなんです。本当は自信ないんです。序列の2番目にいたいらしい。なので、先祖返りして、中国・韓国・日本という、幻想的地勢学的華夷秩序を取り戻すべく、反日に精を出す。

 でも現実の序列は逆です。日本・韓国・中国の順に先進国化している。それを把握する強さと知性が、韓国の政治にないんですね。