紅いコーリャン [DVD]/鞏俐,姜文

¥5,184
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1930年代末の中国山東省。私(語り手)の祖母・九児(チウアル)は、ラバ1頭で父に売られ、親子ほど年の離れたハンセン病患者の、造り酒屋の男の元に嫁ぐことになる。御輿で嫁入りに向かう途中、彼女は匪賊に襲われるが、御輿の担ぎ手・余占鰲(ユイチャンアオ)に救われる。実家に里帰りして、再び嫁ぎ先に向かう道すがら、再び賊が彼女を襲うが、その正体は余占鰲だった。お互いに惹かれあっていた2人は、コーリャン畑で結ばれることになる。やがて夫が行方不明となり、造り酒屋を継いだ九児は余と結婚。コーリャン畑で結ばれた日に身ごもった子供・豆官(トウコアン)も生まれ、幸せな日々が続くのだが、やがてそこに日本軍が侵攻してくる……。
張芸謀(チャン・イーモウ)の初監督作品です。芸術映画としては、かなり短い感じがします。91分。
俳優たちの動きや演技は素晴らしいと思います。折々、出てくる山東省の野原と月夜の風景の絵画美。
ただ、出てくるエピソードにぞっとします。
ハンセン氏病の作り酒屋の老人に売られる若い嫁(コン・リー)。
その造り酒屋で造る酒に、酔った余が小便をしてしまうと、それが銘酒になる。で、それをのちのちもレシピにしてしまうんですね。
九児を余が抱きかかえるところが、腰のところを鞄を片手で脇に抱えるようにして、前に足、背中に頭がくるようにして、女性が男性の首に手をかけてバランスをとる不思議な抱き方。
これって、女真やモンゴルなどの騎馬民族が騎馬で人を拉致していくときに、都合のいい、だきかたではないかなと思います。主役の鞏俐(コン・リー)は女真族ですし・・。中国でも華北のあたりは、モンゴルや女真の習俗になってるんですね。
そして極め付きの反日エピソード。満州事変の後に関東軍が、山東省までやって来た時、ストーリーの最初に出てくる(サンパオ)という匪賊の親玉の頭の皮を、肉やの親父に、生きたまま剥がせと、日本軍が無理強いする場面があるんですね。
これ、純情な日本人が鵜呑みにしてしまうことが往々にしてあるのでしょうが、馬鹿げてます。
日清戦争のときに、清軍の捕虜になった日本兵が、生きたまま頭の皮を剥がされるという残忍な扱いを受けたので、「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓が、作られたんですよね。ですから、こういうことは日本人が支那人にやられたんです。動物の皮を剥ぐというのは、大体、牧畜文化ですよ。皮革業や食肉業は日本では被差別部落民の仕事とされてきたんですから。日本人には、ふつう思いつけないことです。
中国人は、自分たちならこういう場面でこういう事をするであろというイメージを、旧日本軍に投影してるんです。
こういう抗日映画でもない作品に、反日の嘘エピソードを混ぜてくるのは、日本の頭を押さえつけて、自分がアジアのリーダーになるという現在の政治の反映なんですね。彼らに、良識は、まだまだ期待できないのです。

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1930年代末の中国山東省。私(語り手)の祖母・九児(チウアル)は、ラバ1頭で父に売られ、親子ほど年の離れたハンセン病患者の、造り酒屋の男の元に嫁ぐことになる。御輿で嫁入りに向かう途中、彼女は匪賊に襲われるが、御輿の担ぎ手・余占鰲(ユイチャンアオ)に救われる。実家に里帰りして、再び嫁ぎ先に向かう道すがら、再び賊が彼女を襲うが、その正体は余占鰲だった。お互いに惹かれあっていた2人は、コーリャン畑で結ばれることになる。やがて夫が行方不明となり、造り酒屋を継いだ九児は余と結婚。コーリャン畑で結ばれた日に身ごもった子供・豆官(トウコアン)も生まれ、幸せな日々が続くのだが、やがてそこに日本軍が侵攻してくる……。
張芸謀(チャン・イーモウ)の初監督作品です。芸術映画としては、かなり短い感じがします。91分。
俳優たちの動きや演技は素晴らしいと思います。折々、出てくる山東省の野原と月夜の風景の絵画美。
ただ、出てくるエピソードにぞっとします。
ハンセン氏病の作り酒屋の老人に売られる若い嫁(コン・リー)。
その造り酒屋で造る酒に、酔った余が小便をしてしまうと、それが銘酒になる。で、それをのちのちもレシピにしてしまうんですね。
九児を余が抱きかかえるところが、腰のところを鞄を片手で脇に抱えるようにして、前に足、背中に頭がくるようにして、女性が男性の首に手をかけてバランスをとる不思議な抱き方。
これって、女真やモンゴルなどの騎馬民族が騎馬で人を拉致していくときに、都合のいい、だきかたではないかなと思います。主役の鞏俐(コン・リー)は女真族ですし・・。中国でも華北のあたりは、モンゴルや女真の習俗になってるんですね。
そして極め付きの反日エピソード。満州事変の後に関東軍が、山東省までやって来た時、ストーリーの最初に出てくる(サンパオ)という匪賊の親玉の頭の皮を、肉やの親父に、生きたまま剥がせと、日本軍が無理強いする場面があるんですね。
これ、純情な日本人が鵜呑みにしてしまうことが往々にしてあるのでしょうが、馬鹿げてます。
日清戦争のときに、清軍の捕虜になった日本兵が、生きたまま頭の皮を剥がされるという残忍な扱いを受けたので、「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓が、作られたんですよね。ですから、こういうことは日本人が支那人にやられたんです。動物の皮を剥ぐというのは、大体、牧畜文化ですよ。皮革業や食肉業は日本では被差別部落民の仕事とされてきたんですから。日本人には、ふつう思いつけないことです。
中国人は、自分たちならこういう場面でこういう事をするであろというイメージを、旧日本軍に投影してるんです。
こういう抗日映画でもない作品に、反日の嘘エピソードを混ぜてくるのは、日本の頭を押さえつけて、自分がアジアのリーダーになるという現在の政治の反映なんですね。彼らに、良識は、まだまだ期待できないのです。