総統府の前面

 今回の旅行のメインは、総統府。旧台湾総督府ですね。白い壁と赤茶のレンガの組み合わせが南国らしさを醸し出していて、美しいですね。

 日本で総統府の公式サイトから予約を入れました。中国語がわからないので漢文の知識で想像したり、機械翻訳を使ったりしながら、なんとか予約を入れることが出来ました。こういうサイトに出ている中国語ですから、まともな文章なはずですが、機械翻訳ではまともな日本語になりません。中国語には文法がないと言われる所以がこんなところにあるのでしょうね。

 予約時間の9時に行くと、建物正面に向かって右サイドの裏側に台湾人らしい団体さんがたくさん並んでました。

 一人で勝手に中を見学することはできず、ガイドの人が監視役?として付きます。渋谷生まれと言う台湾のおばさまが案内してくれました。

 日本統治時代を中心に展示を見てまわりました。この方も、発音がかなり怪しくて、想像で理解する日本語。

 日本初の設計コンペで東京大学の長野宇平治の基本設計で1919年に完成、第2次大戦末期に米軍の爆撃で壊された総統府を台湾人の方が修復なさったそうです。
 
 当時としては、画期的な全館禁煙だったそうで建物の四隅に喫煙室が設置されていた。おばさまが「ここが喫煙室です。」と教えてくれました。

 河南大圳を作った八田與一のこととか、第二次大戦の日本の降伏文書のコピーなどもありました。

 来年の1月が総統選ですけど、これまでに6人の総統がいた。それが写真で展示されてました。蒋介石、息子の蒋経国、李登輝、陳水扁、現在の馬英久。無血で民主化を成し遂げた李登輝元総統がななめ後ろからの写真なのです。なんか彼は肩身がせまいのかな・・。だから日本に来て講演したりしてるのかな。

 二・二八事件の話も「ありました。」でおわりで詳しく語ろうとしない。やはり、現在が国民党政権ですから、民主化したと言っても、そうとうに政治的発言には気を遣うようです。

中庭から全面の塔を眺めて

 最近ちょっと馬英久の発言に注目してるのですけど、何を考えているのかよくわからない人です。台湾を独立させたいという志向性はほぼないと思う。大陸主導の統一のつもりもなさそう。連戦氏の式典参列を怒ってましたしね。
 
 中華民国主導の統一をいまでも志向してる?中国人の内的衝動というやつでしょうか?本当はいまでも「大陸反抗」と言いたいけど、いくらなんでも時代錯誤なので、言わないと何を考えているのかわからないという感じになるのではと私は疑ってます。「大陸反抗」をかかげたままの国民党は、支持を失って、社民党みたいな感じになるでしょう。

 彼の長女はアメリカ国籍だそうです。もういざとなったら逃げ場所用意してあるんですね。格好のいいことを言うけど、いざとなったら部下も国民も見捨てて逃げる準備は万端整ってるというのを見透かされてるのではないかな。彼の支持率は、10%ですからね。

 現実的なのは、中国が弱った時を狙って、独立を認めさせることでしょう。聖徳太子みたいな外交してね。

 下の動画を見ていただくとわかるんですが、金美鈴さんが岸信介が蒋介石に中共が国連に入るの同時に台湾として国連に加盟しろとなんども説得にいったという話をしています。蒋介石ってどうしようもない独裁者ですね。彼は、皇帝にはなれても、国民のリーダーにはなれない人ですよね。