アラビアのロレンス (1枚組) [DVD]/ピーター・オトゥール,オマー・シャリフ,アレック・ギネス

¥1,480
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1916年10月、イギリス陸軍エジプト基地勤務の地図作成課少尉のロレンスは、風変わりな男として知られていた。アラビア語やアラブ文化に詳しいことから、オスマン帝国からの独立闘争を指揮するマッカのシャリーフであるスンナ派のハーシム家のファイサルと会見してイギリスへの協力を取り付ける工作任務を受けることになり、アラビアへ渡った。そしてオスマン帝国からのアラブ反乱を指揮することになる。
長年、「この映画みなきゃ」と思っていて見ずに来たんですが、今年の正月の収穫かな。しか序曲の場面が真っ暗。映像が何かの理由で消されてるのかと思いましたが、この当時の映画はこういう感じだったらしいです。
アラビア半島の砂漠の風景が実に美しく、ロレンスがアラビアの魅力を"Clean(清潔だ)"というその言葉に違わない血も汗もどんな汚物も灼熱の太陽が焼き尽くして浄化してしまえるような、焼却機の中の清潔さがあると思いました。
ロレンスが指揮したアラブ反乱が成功してオスマン帝国のエジプトまでの支配は終わるのですけど、アラブの部族主義というか国民国家をつくれない民族性が近代化をはばんでいるのをロレンスもよくわかっていて部族の長を説得してなんとかアラブ人をまとめてダマスカス入城後アラブ国民会議というものを作るのですけど話し合ってまとめられる人たちではないんですよね。そこへ世界史の教科書に載ってたフランスとイギリスでアラブを分割するサイクスピコ条約、アラブ人の独立を約束したフサインマクマホン協定、ユダヤ人からの戦費調達の褒美にユダヤ人の国を建設させるバルフォア宣言という相矛盾するイギリスの三枚下外交のせいで、その後も混乱。今に至っているという状況です。
とにかくアラブの反乱を指揮したのがイギリス人のロレンスだというのは本当でしょうけど、どこまでそうなのか。アラブ人側から描いたもので手に入って読めるようなものを知らないので欧米人の視点で見ることになって残念ですよね。
主演のピーター・オトゥールは背が高すぎる以外は顔も結構ロレンスに似てますし、文句はないです。生涯独身を通したロレンスの性向(マゾヒストだったと伝えられている)やアリとの関係も特にえげつない描写は出来ない時代だったのでトルコ軍につかまったときのかすかににおわせる物でおわっていてよかったです。映画の偉人伝として、この時代としては光と影を描けていて見事で名作だと感じます。
アリをやったオマー・シャリフは存在感ありました。アンソニー・クインのアウダも。
アリが地平線のかなたからやってくるシーン。駱駝の疾走シーンなど名場面多数。やはり1950年代から60年代の映画はとりあえず見られるなら見ておくべきですね。

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1916年10月、イギリス陸軍エジプト基地勤務の地図作成課少尉のロレンスは、風変わりな男として知られていた。アラビア語やアラブ文化に詳しいことから、オスマン帝国からの独立闘争を指揮するマッカのシャリーフであるスンナ派のハーシム家のファイサルと会見してイギリスへの協力を取り付ける工作任務を受けることになり、アラビアへ渡った。そしてオスマン帝国からのアラブ反乱を指揮することになる。
長年、「この映画みなきゃ」と思っていて見ずに来たんですが、今年の正月の収穫かな。しか序曲の場面が真っ暗。映像が何かの理由で消されてるのかと思いましたが、この当時の映画はこういう感じだったらしいです。
アラビア半島の砂漠の風景が実に美しく、ロレンスがアラビアの魅力を"Clean(清潔だ)"というその言葉に違わない血も汗もどんな汚物も灼熱の太陽が焼き尽くして浄化してしまえるような、焼却機の中の清潔さがあると思いました。
ロレンスが指揮したアラブ反乱が成功してオスマン帝国のエジプトまでの支配は終わるのですけど、アラブの部族主義というか国民国家をつくれない民族性が近代化をはばんでいるのをロレンスもよくわかっていて部族の長を説得してなんとかアラブ人をまとめてダマスカス入城後アラブ国民会議というものを作るのですけど話し合ってまとめられる人たちではないんですよね。そこへ世界史の教科書に載ってたフランスとイギリスでアラブを分割するサイクスピコ条約、アラブ人の独立を約束したフサインマクマホン協定、ユダヤ人からの戦費調達の褒美にユダヤ人の国を建設させるバルフォア宣言という相矛盾するイギリスの三枚下外交のせいで、その後も混乱。今に至っているという状況です。
とにかくアラブの反乱を指揮したのがイギリス人のロレンスだというのは本当でしょうけど、どこまでそうなのか。アラブ人側から描いたもので手に入って読めるようなものを知らないので欧米人の視点で見ることになって残念ですよね。
主演のピーター・オトゥールは背が高すぎる以外は顔も結構ロレンスに似てますし、文句はないです。生涯独身を通したロレンスの性向(マゾヒストだったと伝えられている)やアリとの関係も特にえげつない描写は出来ない時代だったのでトルコ軍につかまったときのかすかににおわせる物でおわっていてよかったです。映画の偉人伝として、この時代としては光と影を描けていて見事で名作だと感じます。
アリをやったオマー・シャリフは存在感ありました。アンソニー・クインのアウダも。
アリが地平線のかなたからやってくるシーン。駱駝の疾走シーンなど名場面多数。やはり1950年代から60年代の映画はとりあえず見られるなら見ておくべきですね。