フィツカラルド [DVD]/クラウス・キンスキー,クラウディア・カルディナーレ

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19世紀末の南米ペルー。オペラハウス建設を夢見るブライアン・スウィーニー・フィッツジェラルドは、資金繰りのために無尽蔵のゴムの木を有するアマゾン河上流の未開地へ挑む……。

「船が山を登ってくんだぜ」と大学の時の友達が語っていたヘルツォークの『フィッツカラルド』。今まで、意外に機会がなくて見たことがなかったんですけど、これは名画座でもあまりやらないと思います。長いです。ドキュメンタリーみたいだし。

 船が山に登るっていうと「船頭多くして船山に登る」ということわざがありますけど、否定的な意味ですし、まさか映像で見ることを人が普通は想像しないので、これは見ものです。出てくるまでに時間がかかりますけど。

 テーマは、人間の執念と異民族との邂逅を描いたでいいのかな。この映画の主人公の執念と、この映画を撮った監督の執念が重なっていますね。

 白人がアフリカ人であれ、アジア人であれ、アンデスの先住民であれ、異教の有色人種と接すると、必ず主人としてふるまうのはなぜなんだろうと思います。フィッツカラルドも雇用契約したわけでもないのに先住民に労働させるけれど、決して自分は一緒に働かないんですよね。命令し監督する立場に立つ。これってキリスト教の神に似せて人を作ったので、自分は神の化身でありそれ以外の異教徒を奴隷にする権利を与えられたと信じていることの現れななんだろうなと思います。キリスト教に改宗しても有色人種を白人と同じとあつかったりはしないですしね。白人の嫌な側面だと私は思います。

 フィッツカラルドはアンデス鉄道をひこうとして破産したことで奇人扱いされていた実在の人物で、ブライアン・スウィーニー・フィッツジェラルドをフッツジェラルドと発音できないアンデスの先住民が彼を「フッツカラルド」と呼んだところからきてるそうです。