赤い航路 [DVD]/ピーター・コヨーテ,エマニュエル・セイナー,ヒュー・グラント

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 結婚7年目のイギリス人夫婦・ナイジェルとフィオナは、自分たちの愛を確かめるためにイスタンブール行きの豪華客船で地中海クルージングの旅に出た。その船上でナイジェルは、車椅子のアメリカ人作家・オスカーとその妻のフランス人・ミミに出会う。オスカーはナイジェルにミミとの馴れ初めを話し始め、パリでの出会い、過激な性生活、車椅子になってからの生活などを語っていく。

 ちょうど20年前に製作された映画で、昔からレンタルヴィデオ店にあるのを見た事があったんですが、今回初めて見ました。

 傑作というほどの作品にはテーマがテーマなのでなりようがないかなと言う感じがしますが、こういうテーマに真正面からとりくんだポランスキーは偉いなと思います。

 「赤い航路」だと意味がわかりませんが、原題が"Bitter Moon" (苦い月)ですので、"Honey Moon"(蜜月)の逆の意味になっていて、新婚旅行ならぬ破局旅行になっています。恋愛から始まった男女関係が不毛なものになって行く過程と相手を傷つけるためにしか相手を必要としなくなってしまった供依存関係を描いてます。

 最後にオスカーが「愛に強欲(greedy)過ぎた。」と言うんですよね。ようするに働かなくても喰うに困らない生活を健全で意義あるものにするのって結構大変なことなんですよね。