日曜日が待ち遠しい! (フランソワ・トリュフォー監督傑作選8) [DVD]/ファニー・アルダン,ジャル=ルイ・トランティニャン,ジャン=ピエール・カルフォン

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 バルバラ・ベッケル(ファニー・アルダン)は、南仏のニースに近い町にあるヴェルセル不動産のオフィスで秘書として働いている。社長のジュリアン・ヴェルセル(ジャン・ルイ・トランティニャン)は狩猟好きで、その朝も鴨撃ちに行っていた。留守中に社長夫人のマリー・クリスティーヌ(カロリーヌ・シホール)から電話が入り、預金を下ろして送って欲しいと依頼される。オフィスを留守にできないことなどを理由にバルバラが断っているところへ、ジュリアンが戻って来た。電話をかわった彼に、秘書の悪口を言う夫人。結局、バルバラは、クビになってしまった。
 その日、警察署長のサンテリ(フィリップ・モリエ・ジェヌー)と助手のジャンブロー刑事(ローラン・テノ)がオフィスにやって来てジュリアンの狩猟仲間のジャック・マスリエという男が、その朝やはり鴨撃ちに行って銃で撃ち殺されたことを知らされた。ヴェルセルは殺人容疑をかけられ、バルバラに助けを求める。


 またまたトリュフォーです。 

 トリュフォーの遺作となる1983年のミステリー映画。

 この映画、たたずまいとしてヒッチコックのスリラー作品からサスペンスを引いた様な作りと言ったら当たっているでしょうか。

 だから連続殺人事件というのに犯人像に怖さを感じない可笑しなミステリーです。

 最後犯人がわかった後、警察でその犯人が動揺してすでに口にくわえていた煙草に加えて、もう1本煙草に火をつけて2本口にくわえてしまうと言う、ほとんどギャグのようなシーンがあるし、ファニー・アルダン演ずるバルバラが素人探偵なのに勇敢すぎる行動を取るところなど、見ていてほくそ笑んでしまうシーンが結構あります。

 でも、きっとトリュフォーは楽しんで撮影していたんでしょうね。

 ご冥福をお祈りします。