「主婦に冷たい政策」へ舵を切る小宮山厚労相、家族観めぐる論争も


 私は、フェミニストでもないし、民主党は支持しないんですけど、この小宮山さんの政策には賛成です。

 専業主婦を優遇するように見える様々な細かい税制・社会保障制度って、実は日本の女の人をコントロールするために日本の男達が作って来たいろいろな仕組みなのだと思います。自民党を始めとする日本の保守系政治家や日本の企業家たちの多くはおおむね女性を家庭で家族の面倒をみるための存在にしておきたいんですよね。日本人の集団的合意の出来てる女性の中心的イメージはいまでも「良妻賢母」のままなんです。



 例えば、低用量ピル(経口避妊薬)が厚生省の認可を受けるまでに、9年間たな晒しになった(医薬品としての認可が国連加盟国の最後になった)のに、バイアグラは1年足らずで認可され、海外メディアから揶揄された過去の歴史。



 実は、日本の大学フェミニストはピルの認可に反対していたので、この女性のお淑やかイメージは大学で女性学なんてこと勉強するような優等生にも深く浸透してたみたいです。



 ピルが認可されて10年以上経ったけれど、日本の女性の行動が大きく変わったとは思わないです。どちらかと言えば人口妊娠中絶の数が減って公衆衛生が向上したんです。





 なぜ私が専業主婦の優遇措置(一見そうみえる)に反対するかと言うと、過去に女性のパートさんを多く使っている会社で経理をした経験があるからです。

 

 その会社は真面目だったので、10月ごろから、扶養内で働きたいというパートさんのためにお給料のその年の累計額を経理が計算して、「あと10時間だけ働いてもいいですよ。」とか、パートさんごとに指示するんですよね。それでそういうパートさんは11月12月、家でぶらぶらするんです。



 これって、社会的損失ですよ。時給の高い優秀なパートさんが少なく働く事になる。もっと上手い仕組みを考えれば、そういう優秀な女性に多く働き多く稼いでもらう事が出来るし、社会保険料も収めてもらう事が出来るのに。



 仕事が肉体労働中心だった時代は男性が働いて家族全部を養うほうが合理性があったのかもしれないけど、大分時代が変わったと思います。今、事務の大半をやっているのは人間ではなくコンピューターです。コンピューターを使いこなせるスキルをもってればかなり条件の良い仕事につける。時給1000円以下で働かなくていい時代です。それって男性、女性に特に関係ないですからね。



 どこかに壁があるような税制の仕組みではなく負担額がなだらかに上がって行くような税制や社会保険料の制度を考えてほしいと思います。



 妻に夫の稼ぎを補完する程度以上外で働くななんていう時代じゃないですよ。