震災の被害をメディアを通じて見ていて、かくも悲劇的な人生の苦闘が多くの人に理由もなく発生するのはと・・・思いましたが、理由を問うても本当に「仕方がない。」のですよね。
しかしここで、変に宗教的になってはならないと思いました。
何かの教祖にでもなったかのように、「震災は天罰だ」などと口走る人が世界の各地にいて、宗教はこの場合害悪だと思えて来ました。
東京都知事をはじめとして、批判されればすぐに謝るその態度を見ていると、彼らは神も天も信じてさへいないのです。ただ、思い上がって、人々に説教したいだけなのです。
人間は、よく世俗であるべきなのだと思いました。そして世の中の人々と助け合って行かなければならないのだと思いました。
ようつべから拾って来たのは、J・S・バッハの世俗曲の最高傑作と言われる『シャコンヌ』。演奏しているのは、4歳3ヶ月のとき、ポリオ(小児麻痺)にかかり、下半身が不自由になってしまったイツァーク・パールマン。その事は不幸な出来事かもしれないが、彼の演奏に与えた深みともなったのかもしれません。
若いころ、パールマンの演奏ではないCDを何枚か持っていました。世俗曲と言われるが、エンターテインメントとして聞く曲でもないと思います。深い精神性、崇高さをも兼ね備えていて、なにか人生の深みを表現するような曲だと思って、昔よく聞いていたのを覚えています。