鳩ぽっぽが言っていた「友愛」には、意味がないよなと思っていたんですが・・・。

 今回管直人が就任直後の記者会見で言った「最小不幸社会」には意味がありそうだと思うので少しく考えて見ました。

 「最小不幸社会」って、どういう意味だろうということなのですけど、「最大多数の最大幸福」とどう違うのかという意見があったそうで、これの違いがわからない人って今の社会の状況もわかっていないと思います。
 
 「最大多数の最大幸福」という場合には、幸福に人々が共通の概念をもっていることが想定されています。例えば高度成長期のように、毎年のように給料が上がり、家の中に家電製品が増えていくことが人々の幸福だった。家の中に三種の神器を揃えれば幸福感が満たされる多くの人々がいた。

 しかし、今のように物が満たされた世の中で何が幸福かと言ったら人によって千差万別なのではないでしょうか。そして景気が良いという意味を人々が忘れそうなくらい不景気が続いている現在、失業やそれに続く貧困、自殺のような一定の確率で落とし穴に落ち込んでしまう人々を救う施策が政治に求められるわけで、人々が幸福を求めて自由な活動を追求した時に起こりうる陥穽に落ち込む人々を国家が救うというのが「リベラル」なわけです。

 管直人は、民主党をリベラルに位置付けたいと考えているようです。その点、ポッポとは違い血筋で首相になったのではないという所を感じさせます。

 リべラルと社会主義の違いは、社会主義とは違って平等を求めないところ。社会主義だと平等を最大多数の最大幸福だと考える人たちが、そう考えない人たちにまでそれを押し付ける形になるので全体主義に陥ってしまうわけです。

 また保守とは何かと言うと、アメリカの保守などが良い例ですが、国家が社会福祉をやることに反対する。国民皆保険さえ反対。所得を再分配することに反対なのです。これを見た場合に日本には純粋な保守政党はなかったということに気がつくと思います。自民党は、都市の企業や勤労者の所得を農村に再分配してきました。米価政策を通じて。


 でも、言う事とやることが違うって世の中に枚挙にいとまがない位にあるわけです。
 民主党の執行部って社会主義協会出身の人たちが政策作ってると言われてるので、管直人のかじ取りを注視して行かなければならないなと思います。
 リベラルと言いながら、左翼的な全体主義的志向性の政策がでてこないか見守っていかなければならないと思います。

しかし、どうにも「最小不幸社会」って景気悪い言葉ですよね。