セロ弾きのゴーシュ [DVD]/佐々木秀樹,雨森雅司,白石冬美

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ゴーシュは町の活動写真館の楽団「金星音楽団」でセロ(チェロ)を弾く係。楽団では近く町の音楽会で演奏予定の「第六交響曲」の練習を続けていたが、ゴーシュは下手なためにいつも楽長に厳しく叱責されていた。
そんなゴーシュのもとに、カッコウを始め様々な動物が夜毎に訪れ、いろいろと理由を付けてゴーシュに演奏を依頼する。


 1982年に宮澤賢治の原作をアニメ化した作品。「ハイジ」のスタッフで作られる企画だったが、最初の打ち合わせで、「すでにラフがあるなら・・・。」ということで宮崎駿が参加をとりやめた。

 よくできたアニメだと思うのですけど、何かが足りないというか、何かが違うと言うか・・・。宮崎駿がレイアウトで参加してたらとか、宮澤賢治の作品世界をアニメ化するのがそもそも無理なんだとか・・・、色々考えてみるも、よくわかりません。

 その事は、高畑勲監督自身が一番感じていらしたようで、「賢治のファンの人は不満を持つかもしれない。」とインタヴューで語ってますね。でも、アニメにするために何かを壊さなければならないともおっしゃっています。

 賢治が作った、猫が喋るのが当たり前に感じる不思議な世界は、アニメや映画にするより文学作品として賢治の童話を読んで味わった方がよいかもしれません。

 ただ、間宮芳夫がこのアニメのために作った「インドの虎狩り」の曲はとてもいいなと思います。

 今回、セロ弾きのゴーシュのWikiをみたら、漫画や映画のWikiと一味もふた味も違っていました。素晴らしい内容でしたので是非一読をお勧めします。リンク:セロ弾きのゴーシュ-Wikipedia

 猫が喋る世界が現れるためには、主人公の前に一陣の風が吹かねばならないとか・・・。そんなこと言ってた人がいたなあ。