華氏 911 コレクターズ・エディション [DVD]/ドキュメンタリー映画

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2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件をめぐり、ブッシュとビンラディン家を含むサウジアラビア王族との密接な関係を描き、ブッシュ政権を批判する内容となっている。
華氏911という温度は、何かの発火点ではなく、「9月11日」のこと。
過誤は色々あるのでしょうが、ブッシュ大統領とビン・ラディン家のつながり、ブッシュ家が石油産業を家業としていて、大変な金持ちであることがわかるだけでも、イラク侵攻がどういう意図で行われたのか、想像するための材料にはなりますね。
また、戦争がアメリカの失業対策事業になっているというのもムーア監督の故郷のフリントの町の荒廃した様子や、失業率の高さに現れていますね。一定の間隔でアメリカは戦争しなければならないのではないかと思います。
アメリカという国の一部の人が富を独占し、大半は貧困状態に置かれるというあり方は、誰でも一攫千金が可能だというアメリカン・ドリームによって支えられて来た筈です。そして、あらゆる機会に自由という価値観を国民に教え込む。イラク戦争においても「自由と民主主義でもってイラクを解放する」という大義を下級兵士が唱えていました。声は力なく小さかったですし、特に外国人には信じてもらえませんね。
オバマ政権が医療保険制度を改革し、全てのアメリカ国民が医療保険に加入できるようになったわけですけど、そういう普通の国になっていく第一歩を踏み出したのも、イラク戦争の失政が理由になってた訳ですよね。単純に自国の価値観が最高だと思える若さをアメリカが失っていくのは、よい事だと思います。
それに、同時多発テロを引き起こす原因となった憎悪を中東に植え付けたのはアメリカ自身だという発想が出てないですね。そういう点、反省好きの日本人は覚えておく方が良いです。彼らは、相手の意見を聞こうとしているのではなく、自分のやったことが相手を通じてどういう国益、自身の利益になって還ってくるかに関心があるだけです。
しかし、マイケル・ムーア自身が金持ちになって支配階級の側になったときに、貧しい人の側に立てるでしょうかね。この映画は2億2千万ドルの興行収入があったそうなので、マイケル・ムーアにも相当なお金が入ったでしょうからね。彼自身、アメリカン・ドリームを実現したわけです。
ドキュメンタリー映画としての出来は素晴らしいと思います。でも、カンヌでパルム・ドールを取ったわけですけど、こういう政治的な映画にはその時点で賞を与えるべきではないというのが私の意見です。

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2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件をめぐり、ブッシュとビンラディン家を含むサウジアラビア王族との密接な関係を描き、ブッシュ政権を批判する内容となっている。
華氏911という温度は、何かの発火点ではなく、「9月11日」のこと。
過誤は色々あるのでしょうが、ブッシュ大統領とビン・ラディン家のつながり、ブッシュ家が石油産業を家業としていて、大変な金持ちであることがわかるだけでも、イラク侵攻がどういう意図で行われたのか、想像するための材料にはなりますね。
また、戦争がアメリカの失業対策事業になっているというのもムーア監督の故郷のフリントの町の荒廃した様子や、失業率の高さに現れていますね。一定の間隔でアメリカは戦争しなければならないのではないかと思います。
アメリカという国の一部の人が富を独占し、大半は貧困状態に置かれるというあり方は、誰でも一攫千金が可能だというアメリカン・ドリームによって支えられて来た筈です。そして、あらゆる機会に自由という価値観を国民に教え込む。イラク戦争においても「自由と民主主義でもってイラクを解放する」という大義を下級兵士が唱えていました。声は力なく小さかったですし、特に外国人には信じてもらえませんね。
オバマ政権が医療保険制度を改革し、全てのアメリカ国民が医療保険に加入できるようになったわけですけど、そういう普通の国になっていく第一歩を踏み出したのも、イラク戦争の失政が理由になってた訳ですよね。単純に自国の価値観が最高だと思える若さをアメリカが失っていくのは、よい事だと思います。
それに、同時多発テロを引き起こす原因となった憎悪を中東に植え付けたのはアメリカ自身だという発想が出てないですね。そういう点、反省好きの日本人は覚えておく方が良いです。彼らは、相手の意見を聞こうとしているのではなく、自分のやったことが相手を通じてどういう国益、自身の利益になって還ってくるかに関心があるだけです。
しかし、マイケル・ムーア自身が金持ちになって支配階級の側になったときに、貧しい人の側に立てるでしょうかね。この映画は2億2千万ドルの興行収入があったそうなので、マイケル・ムーアにも相当なお金が入ったでしょうからね。彼自身、アメリカン・ドリームを実現したわけです。
ドキュメンタリー映画としての出来は素晴らしいと思います。でも、カンヌでパルム・ドールを取ったわけですけど、こういう政治的な映画にはその時点で賞を与えるべきではないというのが私の意見です。
