ミクロの決死圏 (ベストヒット・セレクション) [DVD]/スティーブン・ボイド

¥1,490
Amazon.co.jp

 東西冷戦時代、東側の科学者を亡命させる際に敵側の襲撃を受け科学者は脳内出血を起こし意識不明となる。科学者の命を救うには、医療チームを乗せた潜航艇を縮小して体内に注入し脳の内部から治療するしかない。はたして1時間のタイムリミット内でチームは任務を遂行し体内から脱出できるのか。

 1966年のアメリカ映画。

 古い。古い映画ですけど、なにせ、コンピュータのモニターが「ない」ような古さ。紙テープに穴の時代ですね。

 でも、人体にさまざまな興味を抱かせる教育的な映画にもなってもいるなあと思います。

 ストーリーは、いわゆる娯楽サスペンスのフォーマットで次々に障害が襲い来るのを登場人物たちが努力と工夫で乗り越えていく単純なお話です。内部には必ず裏切り者もいて・・・。でも、だからいいのかもしれません。

 それと、冷戦時代って物語の前提が楽に作れてよかったですね。何でも東側との攻防を理由に出来たから・・・。

 SF映画は着眼点で見せてほしい。先にやったもの勝ちという側面もありますね。ぬけぬけと物を縮められる技術を開発したという図々しさが逆に思いつきにくいのかもしれません。

 ということで、SF映画史上の5本の指には入る傑作だと私が思うこの作品。子供の頃から何度テレビで観たことでしょう。今回観ても、安心して見ていられました。これは、映画製作時の時代を度外視できるような傑作だと思います。