天国から来た大投手 九、インターミッション 129 | 六月の虫のブログ

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ジュディの実家は、サンフランシスコの高級住宅街にあって、二階建ての大邸宅だ。両親は留守で、お手伝いさんが留守番をしていた。ジュディは、森次郎をゲストルームに案内した。森次郎は、枕が三つ並ぶキングサイズのベッドを見て「これ、ホテルのベッドよりでかいよね」と言ってジュディを笑わせた。二人はそのままベッドに飛び込んで、抱き合いキスをした。キスが一段落すると「モリ、ジャケット、持ってきたわよね」とジュディが訊いた。「バッグの中に入っているよ」と答えると、「駄目じゃない。しわになるわ。出して、ハンガーに掛けるから」とジュディが言った。森次郎はジュディに、高級レストランに行くのと、クリスマスの朝に教会に行くので、スーツを持ってくるように言われていた。ジュディは、スーツの上下とドレスシャツとネクタイを取り出すと、ハンガーに掛けた。森次郎は「ハニー、まるで奥さんみたいだね」とジュディに言うと、彼女は「もう」と言いながら彼にキスをした。

ジュディが、両親が帰ってくるまで裏庭でテニスでもしないと誘ったので、森次郎はそれに応じた。ラケットは、親父さんのを借りることにした。ジュディは高校時代テニスチームで活躍したらしい。森次郎とも互角にプレーできる。ジュディの方は、森次郎がテニスも上手いので驚いているようだ。森次郎は「テニスもラケットボールも大好きなんだ」と言ってウインクした。両親が帰宅したようだ。二人は裏庭に出てくると、笑顔で森次郎にあいさつしてくれた。ジュディの母親はいきなり森次郎の頬にキスをして歓迎してくれた。親父さんも、握手を求めてきてくれた。手を握る力は人それぞれだが、ジュディの親父さんは力強い握手をした。彼は「ミスター・ヨシノ、ジュディと同様モリと呼ばせてもらってもいいかな。私のことはジョンと呼んでくれたまえ。ところで、モリ、君はフットボールだけじゃなく、テニスの腕前も一流だね」と言って森次郎の肩を叩いた。





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