天国から来た大投手 八、小さな友人 111 | 六月の虫のブログ

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ジュディは、ネイサンとの約束どおりデートをするために森次郎の試合を観に来ていた。美盤は、バイトと論文の下準備で来られなかった。試合の後、二人はモントレーのピアにあるシーフードレストランで食事をした。二人は、ネイサンやさっきの試合の話で盛り上がった。レストランを出ると、ジュディが「モーテルでビールでも飲まない」と森次郎を誘った。森次郎が「僕達、未成年だからビールを買えないよ」と言うと、ジュディは「見てて」と言って車を止めて、酒屋に入っていった。ジュディは缶ビール六本とワインを一本買って車に戻ってきた。森次郎が驚いていると、ジュディは「今夜はお化粧もばっちりだし、二十一才以上に見えるわ。それに、もしもの時のために従姉妹の古い身分証明書を持っているから大丈夫」と言ってウインクした。

二人はモーテルの部屋に入ると、ビールで乾杯した。森次郎は、今は州チャンピオン、その後は野球も頑張って、大リーグを目指していることを熱く語った。森次郎は弘子や裕香のことも正直に話した。ジュディも元彼の話や彼女の将来の夢について、熱っぽく語った。ジュディの夢は、彼女の父親のような優秀な医師になることらしい。「父と接する時間は多くないけど、父はいつも私を一人の人間として、愛を持って接してくれるの。母も私も父を尊敬しているわ」とジュディが言った。森次郎が、最終的にはジュディの家庭のような幸せな家庭を築くことが夢だと言うと、ジュディも大きくうなずいた。

森次郎はようやくビールの二缶目に入ったところだったが、ジュディは最後の四缶目を飲み干した。ジュディはワインを開けながら「モリ、今夜はもう帰れないわよ。私、もう運転できない」と言った。森次郎は「ごめん、ジュディ。僕、何も考えていなかった。でも、一応、寮には外泊届を出してあるから」と謝った。ジュディは「用意がいいのね」と言って微笑んだ。森次郎は慌てて「違うんだ。届を出さずに外泊すると罰則があるのだけど、届を出しといて寮に戻っても大丈夫だから」と説明した。ジュディは、笑いながら「だから、用意がいいわねと言っているのよ」と言った。森次郎も笑いながら「シャットアップ(黙れ)」と言った。ジュディは「黙らせてみたら」と森次郎を挑発した。森次郎は、ジュディをベッドに押し倒し押さえつけた。ジュディは「何しているのよ。口はまだ自由よ。バァ~カ」と言ってさらに挑発した。森次郎は「止~めた」と言ってジュディを放した。ジュディは、がっかりしたような目で森次郎を見た。森次郎は「本当に止めると思った」と言って、ジュディをもう一度押し倒してキスをした。




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