十六歳のアメリカ エピローグ 164 | 六月の虫のブログ

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 アメリカでは男女の親密度をベースボールで表す。ファーストベースは手をつなぐこと、セカンドベースがキスで、サードベースがペッティングで、ホームランが性交となる。この夜、岩崎さんとはセカンドベースを回ったところで、前には進まなかった。気が付くと、隣のベッドでは相川君が女の子と濃厚なベッドシーンを繰り広げていた。岩崎さんとボクは、もう一度軽いキスを交わすと、ベランダいにる千尋と三田君のところに戻った。千尋の身の上話は一段落していて、二人もラブシーンに入っていたようだ。みんなの気持ちがセンチメンタルになっていたせいもあり、お互いにアメリカを離れる悲しさと日本での縛られた生活に戻って行く寂しさが、これらのラブシーンに結び付いたのだろう。
 少しすると、相川君がベランダにやって来た。彼とラブシーンを繰り広げていたのは、鳥取県出身の女の子、恵美子さんだった。夜も更けたので、ボクはシャワーを浴びて寝ようと思い、部屋へ戻ることにした。岩崎さんも少し前に、自分の部屋に戻ってしまった。三田君は、もう少し千尋と一緒にいるということで、相川君の部屋に残るとのことだ。吉村君は、もう一人の宮城県出身の女の子とどこかに消えて、部屋からはいなくなっていた。ボクが部屋を出てエレベーターのところまできた時、恵美子さんが走って来た。彼女はボクの部屋に一緒に行ってもいいかどうか、ボクに尋ねた。ボクは「いいよ」と言って、彼女とエレベーターに乗り込んだ。部屋に着くと、ボクは冷蔵庫からコークを取り、彼女にも飲み物を勧めたが、彼女は首を横に振った。ボクはコークを開けて、立ったまま缶に口を付けて一気に半分くらい飲んだ。缶を片手に持ったままベッドに座っている恵美子さんの横に腰掛けた。彼女はボクの手からコークを取り一口飲むと、缶をサイドテーブルに置いた。彼女は積極的にボクの膝に手を置いて、キスを求めた。ボクも雰囲気に負けて、彼女をベッドに倒し、彼女の着ていたタンクトップを首まで持ち上げた。彼女はノーブラだったので、彼女の色白の胸が露になった。少し経ってから、ボクは彼女のパンティーに手を掛けて、パンティーを下ろそうとしたが、彼女はボクの手を掴んで抵抗した。ボクが彼女に理由を尋ねると、彼女を待っている恋人が鳥取にいるからだと答え、彼女は相川君ともホームランまでは行っていないとボクに説明した。何と言う女だと思ったが、サードベースで止めることにした。


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      留学生たち(右から3人目の顔だけ出ているのがボク)