日米の違い Vol.44 投手の寿命 [下] | 六月の虫のブログ

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 前回、日本プロ野球(24人)と大リーグ(111人)の200勝投手の数の違いをご紹介しました。


 ちなみに、大リーグには511勝のサイ・ヤングをはじめ300勝投手が24人います(日本では6人)。


 この違いの要因は、歴史もあると思いますが、いかに投手の健康に気を使っているかだと思います。


 日本では、エースは無理をしてでもチームのために投げるのが美しいことだと思われます。肩が上がらなくても、ヒジが痛くても投げないといけないのです。


 私は、アメリカの高校時代、ピッチャーをしていました。まず、試合は7回まで(日本は9回)で、シーズン中、試合は週に4~5試合あります。土日はダブルヘッダー(二試合)が多いので、先発投手は主力が3人、予備に1~2人います。連投なんて考えられません。投球数もだいたい80球を目安にしていたので、完投もなかなかできませんでした。


 私の場合、4、5回までのピッチングなら次の日も大丈夫なのですが、完投した次の日はキャッチボールをするのもつらかった。翌々日にリリーフで1回を投げたことはありますが・・・。


 話を大リーグに戻します。


 大リーグでは、先発投手は一試合100球が目安で、中4日、5人でローテーションを組んでいます。日本では、球数制限はなく、中5~6日、月曜日は試合がないので6人くらいでローテーションを組んでいるようです。


 アメリカで、選手が故障したらコーチの責任になります。


 この三月に7年で1億800万ドル(180億円弱)の契約を結んだデトロイトのジャスティン・バーランダー投手。こんな投手を故障させてしまったら、どうします?


 コーチやチームにしたら、バーランダー投手にはWBCに出て欲しくないし、少しでも様子が変なら無理をさせずに休ませます。


 先日のダルビッシュ投手の”あと一人で完全試合”、監督はあのとき、「ヒットを打たれなくても、四球でもダルビッシュ投手を交代させた」と言っています。


 ダルビッシュ投手もバーランダー投手ほどではないにしても、多額のお金をもらう長期契約を結んでいます。だから、無理をさせられません。


 目先の勝利のために無理させない方が、投手寿命は延びて、勝利数も増えるはずなのに・・・。


 日本プロ野球の場合、単年契約が多いので、故障してもいいやと思っているのでしょうか?


 ファンを含め、周りの人間やアマチュア野球(リトルリーグから社会人野球まで)も変わらないと日本プロ野球の投手寿命は延びません。


 高校野球なども球数制限や連投の禁止などのルールを作って、選手を保護したほうがいいと思います。



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 年俸25億円のデトロイト・タイガースのジャスティン・バーランダー投手。