バブル崩壊後、証券会社は損失補てんを自己資金でやっていました。もちろん、株主等に対する背任行為です。
でも、信託銀行は・・・
信託銀行のファンド・トラストに対する損失補てんの手口の一つをお教えします。
満期が間近のAさんの口座と新規のBさんの口座があったとします。
信託銀行は、市場の寄り付きで、「新日本製鐵(例)」の株、10万株の売り注文と買い注文を同時に出します。このときの寄り付きの株価が、例えば500円だったとします。
そして、その日の引けで、「新日本製鐵(例)」の株、10万株の売り注文と買い注文を再び同時に出します。引け値が例えば520円だったとします。
売り注文と買い注文を再び同時に出したので、1株当たり20円利益を上げた取引と逆に20円損した取引があります。
伝わってます?
そこで、信託銀行は、1株当たり20円利益を上げた取引を満期が間近のAさんの口座に付けます。20円損した取引は新規のBさんの口座に付けるのです。
伝わってます?
信託銀行は、新規のBさんを犠牲にして、 満期が間近のAさんに利益を補填したのです。もちろん、新規のBさんは、もちろん、満期が間近のAさんも、このようなことが陰で行われていることは知る由もありません。
今は、口座の後付は禁止されていますが、当時はOKでした。
信託銀行は、いずれ新規のBさんも満期が近づけば、同じように補填するのだから問題ないと思っていたのでしょうか?
信託銀行は、信託した人(企業)のお金で、損失補てんしていたのです。
信託銀行は、お咎めなし!
野村證券の大田淵は、損失補てんの責任を取って辞任しました。
馬鹿みたい。
結局、信託銀行も再編の嵐に・・・。日本には銀行を重んじ、証券会社を軽んじる風潮があると思います。残念!!!