十六歳のアメリカ Vol.150 | 六月の虫のブログ

六月の虫のブログ

ブログの説明を入力します。

ベースボール


三二、勝負はこれから (つづき)


 私は相手のキャッチャーに、三振するからと話しかけた。キャッチャーは、私のその言葉を信じていないようだ。一球目は、見逃してボール・ワン。不思議なことに、この打席に限ってボールが良く見えた。二回の裏に打順が回ってきたときは、打ち損ねて平凡な三塁ゴロでアウトになっていた。それで、敵のピッチャーも油断したのか、押し出しが怖いのか、二球目はファスト・ボールがど真ん中に入ってきた。私はあまりにもの絶好球に、驚いてバットを出した。当たりは良くなかったが、打球はピッチャーの横を抜けて、センター前に転がった。これで、九対二となった。私は満塁での打率、十割をキープした。今回は、ピッチングのことしか頭になかったせいか、一塁ベース上でもガッツ・ポーズが出なかった。

 私は、味方の大量リードに守られて、気楽に投げられた。ランナーが出ても、点を取られる気はしなかったし、味方もエラーするとは思わなかった。この頃になると、先発メンバーも大きく変わっていた。キャッチャーは相変わらずゲイリーが守っていたが、一塁はクリス、セカンドにパット・デイリーに代わってケリー、サードはグレッグに代わってチャチョ、ショートにはルースターが入っていた。外野は完全復帰したラブー、そしてケントとレイが守った。打撃を優先する場合は、打てないレイに代わってレフトにルースターが入り、エースのマーサリがショートを守った。また、マーサリが投げるときは、レフトのレイに指名打者を使ったりした。


 つづく・・・



六月の虫のブログ-2011092008320000.jpg


 今日は雨降り。さっき、娘を保育園に連れて行ってきました。


 ミスターZは、メンバーを大きく入れ替えることでチームを立て直そうとしていた。先発を外れるチームメイトにはシニア(十二年生)が多く、下級生の十一年生(クリス、ルースター、チャチョ)と十年生(ケリー)が代わって先発に入った。結果が出ないと、思い切って変えることが必要だが、それを決断する勇気がないのが世の常だ。不平不満もが出るかもしれない。でも、それで結果が出始めると、雰囲気も変わる。



注意: 『十六歳のアメリカ』は、私の体験を基に書いていますが、フィクションです。