心の中がもやもやすることがある。
そんなときは大抵何をやってもうまくいかない。
そんな心のもやもやを解消する方法で最近だと話題なのが
断捨離。
ようは家のお片づけ。
気持ちの整理がつかないとはよく言ったもので
身の回りを整理すると気持ちの整理もつくということで
ちょっとしたブームになった。
実は整理整頓の本ってたくさんあるのだがその中で僕の目を引いたのが
「佐藤可士和の超整理術」という本。
佐藤可士和はTSUTAYAやユニクロなどの大企業の
ブランド構築を手掛けるアートディレクター。
最近だと大阪の橋本市長の特別参与になったことでも知られている。
ちなみにウィキペディアによるとアートディレクターとは
宣伝、広告、グラフィックデザインにおいて視覚的表現手段を計画し監督する人とある。
簡単に商業デザインのトップクリエイターと考えておけば良さそうだ。
デザイナーっていうと何かカッコ良いものを作るひととか、
それこそ無から有を創るひと
ゼロからイチを生み出せるひと
っていうイメージがあるのだが
時代の寵児になった彼が出した最初の本が整理術の本ってのも意外だ。
しかも佐藤可士和のデザインに対する考え方は簡単にいうと
整理整頓こそがデザイン。
何も変えないけれど、一度余計なものを整理して
コミュニケーションを再構築することということらしい。
バラバラになっている要素を順番を変えたり、置く場所を変えたりすることで
違う意味を持たせる。
それがデザイン。
無から有を創るというよりはすでにそこにあるものの配置を変えること。
僕がボイストレーナーとして教えているリズム7にいつも使っている教室がある。
そこには雑然と機材が置かれていて、どうも殺風景だなと思っていた。
「スタジオ」というよりは「機材置き場」に見えたからだ。
そこで社長のおさむさんに頼み込んで机を一ついれてもらって
置き場所を変えた。
今まで真ん中にあったキーボードを机の上に置き
キーボードよりかなり遠い位置にあったiMacも机に置いて
様々なものを一つのところにまとめた。
たったそれだけのことなのに「スタジオ」らしくなった。
やってきた生徒さんたちも「いやースゴイですね!」とテンションが
上がっていた。
実際は机を一つ入れた以外はあるものは以前と一緒なのに。
「機材置き場」から「スタジオ」へ
部屋の模様替えだけでもこんなに変わる。
自分の心の内もそう考えるといいのかもしれない。
心の中がバラバラになっていると
自分は「大したことことがない」とかおもってしまうかもしれないが
余分な感情を何処かへ流して、自分にある要素を整理して見つめ直すと
新たな価値が生まれるかも。
亡くなったアップルのスティーブ・ジョブズもこう言っていた。
「未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない。
君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけなんだ。
だからこそバラバラの点であっても
将来それが何らかのかたちで
必ず繋がっていくと信じなくてはならない。」
大学をドロップアウトして、それがきっかけでカリグラフィー(飾り文字)を学んだことがなければ
後々に世界一美しいフォントを持つマッキントッシュは生まれなかったという。
当時はドロップアウトもカリグラフィーもそれが後にどんな意味を持つかはわからなかったそうだ。
なるほど、まずは家の片付けからだな。