「彼の裏切りをどうしても許せない……。
どうしたら許せるのか分からない……」
とおっしゃる方がいました。
それで私は言いました。
「あのね、許しって相手に与えるものではないんですね。
それは、あなたが自分に与えるものなんですよ」と。
そうなのです。
相手の浮気や裏切りを「もう許そう」と決めるのは、罪を犯した相手をラクにしてあげるためではありません。
心が憎しみで煮えくり返っているような激烈な苦しみから、あなた自身を解放してあげるためなのです。
ですから、相手に向かって「許してあげるよ」と言わなくてかまいません。
宣言はいらないので、自分のなかでそっと許してみましょうね。
その瞬間から、きっと何かが変わっていきます。
ゆっくり心が緩んでいって、
何日か経つころには、
「あれ? なんだか本当に許せてきたかも……。
というか、もうどうでもいいかな」
と、そんな心境に至ることが必ずできます。
「でも、それじゃあ、あんなことをしておいて、こんなに簡単に許されてしまう相手がズルい……」と、そんなふうに思うでしょうか?
そんなことはありませんよ。
相手は相手で、勝手にいつかどこかで「裏切りの報い」を受けるでしょう。
あなたが許そうが許すまいが同じなのです。
その人は長い人生のどこかで必ず、
「これは、かつて自分が大切な相手を裏切った報いなんだ……」
と感じる悲しい出来事に対面します。
そうなって初めてその人は、
あのとき、すべてを許してくれたあなたに対し、
深い感謝の念と、
心の底からの後悔を抱くことになるでしょう。。
その日が来るまで、怒りを握り続けていれば、あなた自身が苦しいだけ。
知っていますか?
あなたが握りしめている「怒り」って
相手ではなく、あなたのほうの心身を蝕んでしまうものなんですよ。
ですから、どうぞ、その手をほどくことで自分を救ってくださいね。
相手にもたらされる天罰は、運命に任せておけばいいのです。
復讐心に燃えることに、あなたの大切な人生を費やしたりしないでほしいし、
あなたには幸せが似合います。
誰かを恨むことより、
誰かを救うことが、あなたが使命です。
そう思って今日から、また出直してくださいね。
そんなあなたを心から応援しています