今日のブログは、旅で再会した猫たちのお話です。

 

 

先週の前半、石垣島に行ってきました。

 

目的はふたつ。

その一つは以前の旅で出会った竹富島の猫たちに会うことでした。

 

 

その竹富島は、石垣からフェリーで15分ほどのところにあります。

 

小さくて美しい島です。

初めて来たときは、自転車を借りて、島中をめぐりました。

 

 

でも今回は、レンタサイクル屋さんを出ると、わき目もふらず、濃い緑に両脇を彩られた砂利道へ。

目指すは2年前に猫と出会ったコンドイ・ビーチです。

 

 

ノラさんたちの寿命は短いと聞きます。

 

そもそも、あのとき、あの場にいた猫が、今もまだ同じ場所にいるのか……。

 

 

「会えるかな……。

会えなかったら結構、ショックかも。

 

それにしても、今年は7月なのに天気、悪いな。

 

ああでも、そもそも、2年前のあの日もそう。

もし、あのとき、天気がよかったら、あの猫たちとは出会えなかったはずで……。」

 

 

……そんなことを考えつつ、ペダルをこぎ続けて約10分。

ビーチに到着しました。

 

 

あっ、猫がいる!

遠目にも、東屋の入り口で、とても無防備にベターッと寝ている猫の姿を発見!

 

 

近づいて、カメラを向けると目を覚ます猫。

 

「なに? なんでそんなに鼻息荒く、近づいてくんの?」

みたいな顔でこちらを見ていました。(*^_^*)

 

 

リュックを下ろし、持ってきたマタタビの粉を開け、とりあえず、目の前の猫さんへ。

 

すると、あっという間でした。

 

どこからともなく、スタスタと他の猫たちが集まってきて、8匹くらいが集合。

みんな、マタタビを気にいって、楽しんでくれました。

 

 

そうこうするうち、ビーチのほうから猫のおやつを持った女性がやって。

 

彼女が差し出すおやつを食べる猫を眺めながら、「ああ、会えた。よかった。。」とホッとする私。

 

というのも、私が猫たちに会いたかったのは“お礼参り”の気持ちからだったのです。

 

 

ことの始まりは二年前。

 

竹富島を訪れたときに、突然の雨を避けて駆けこんだ東屋に、ノラ猫さんがたむろしておりました。

 

 

実は、その旅行は私にとって、次のタロットの構想を練りながらの旅だったのですが、「猫」を主題にするつもりは全然なかったのです。

 

でも、猫たちの姿を収めた旅行ブログを見てくださったコンテンツのプロデューサーさんから、

「猫のタロットもよさそうですね」

と言われて。

 

そのひと言がキッカケになって、猫がメインのカードを作ってみることに。

 

そこから約一年半の月日を経て立ち上がったのが『シャドー・キャットタロット』なのです。

 

 

あのとき、雨が降らなければ、私は海に入っていたでしょう。

猫たちがここにいると気づくこともなく。。

 

 

「あなたたちに出会えたことで新しいタロットを作るキッカケが生まれたんだよ。

 

それがちゃんと形になって、今ではたくさんの人に気にいってもらえているんだよ。

 

そんな機会を私に授けてくれたあなたたち……。ありがとうね……」

 

とね、ここの猫たちに会って伝えたかったのです。その夢が叶いました。

 

 

 

 

マタタビとおやつを得て満足そうな猫たち。

 

それぞれが好きな場所でゴロンと横になっていきました。

 

その様子をカシャカシャ、写真に収めていきます。

 

ひと通り、写真を撮ると、私もベンチに落ち着き、隣に寝ていた猫の背中をのんびり撫でていました。

 

 

でも不意に、「あれ、そういえば私、リュックをどこに置いたっけ?」

と我に返って、周りを見渡すと……

 

「ボクが見張ってます。OKです」

と言っているみたいな猫の後ろ姿がそこに。

 

 

なんて可愛いの。。

と、座ったままの姿勢で、その子を撮ってきたときでした。

 

私の膝にのそのそを上ってくるものが……。

 

「んっ?」と、下に目を向けると、

さっきまで、隣で寝ていた猫が、なんと私の膝に上がってきたのです!

 

 

これにはビックリ。

だって、会ったばかりのノラさんです。

 

 

たぶん、さっき背中を撫でていた子だから、

私が再び写真を撮り出したため、

「もっと撫でてよ」

というアピールのために上がってきたんだと思います。

 

 

膝の上に座った猫を撫でながら、

うーん、この貴重な瞬間を残しておけたら……と、周りをキョロキョロ。

 

 

すると、隣のベンチで休憩している人が目に入り、

勇気を出して、

「あの、スミマセン……」とお願いして撮ってもらったのが、こちらの写真です。

 

 

このあと、この猫さんは、膝のうえでごろんの横になり、すっかり寛ぎモードに。

 

 

よく見ると、耳がわずかにちぎれ、鼻先には鼻水が固まっていて、頬もお腹周りもコケている猫。

 

今日みたいに観光客からおやつをもらえるのが日常なわけではないのでしょう。

 

こうして私に身を預けてくれている猫の姿がだんだんとても愛しくなってきます。

 

 

このとき、前方のベンチには、赤ちゃんを膝に抱いているお父さんがひとりいました。

 

お父さんは私と同じで、赤ちゃんを起こさないように……と、じっと静かに座っています。

 

 

すやすや眠る赤ちゃんと猫。

どちらの寝顔も平和そのものです。

 

 

屋根はありますが、ここは真夏のビーチです。

けれども、不思議と暑くありません。

 

むしろ、膝の上から伝わってくる猫の体温が、じんわりじんわり、私の心を温めてくれている気がした昼下がり。

 

それは本当に至福のひとときでした。。