石垣島から戻って、バタバタした日を過ごしていました。

 

昨日でようやく、急ぎの仕事や用事が一段落。

本日からは通常営業……のはずが、気が緩んだのか、頭がぼんやり。。

 

いつもの場所での、いつもの暮らしが奇妙なものに感じられます。

やや夢うつつ。

どうやら私の魂はまだ、ここに戻って来ていないようです。

 

書かねばならないものを放り出し、撮ってきた写真を眺めてうだうだ……。

 

また一週間も経たないのに、どの写真もなぜか自分が撮ったわけではないように見えてきます。

 

 

到着した日の夕刻に見たハイビスカスのたおやかさも、

 

部屋で仕事をしていたとき、午後の日差しを受ける海に船が通過していく様子が、ベランダ越しに見えたことも、

 

私のすぐ目の前で、まどろんでいた猫たちのことも……


日差しがまぶしく、海と空の蒼さに目をクラクラさせて歩いた砂浜も、

 

 

その夜、この目ではっきりと南十字星を見たことも、

 

旅の終盤の曇りの日没、すべての色が目の前から消え、それが格別、美しく見えたことも……、


 

……なんだか全部、夢だったように感じるのです。

 

 

「恋」にもね、そういうところがありますよね。

 

好きな人と夢のような時間を過ごした数日後……

「あれは本当だったんだろうか?」と、

記憶が現実から乖離しそうな気分になること、ありませんか?

 

世界は儚いもの。

そこに確かにあったものでも、目の前から消えてしまえば、本当に実在していたのかどうかを確かめすべはなく……。

 

毎日の暮らしや仕事は、何度も繰り返して経験するので「実在感」が心に刻まれます。

 

だけど短い旅や、恋の逢瀬、特別なイベントの記憶は、しっかり脳裏に刻む間もなく過ぎていってしまいます。

 

だからこそ、

もう一度あの場所に行きたい、

もう一度、あの人に会いたい

……そういう思慕が募るのでしょう。

 

 

儚い夢のような恋、旅、特別な時間――。

 

少し切ないけれど、そのふんわりとした記憶が、現実に飽いた心を癒してくれる気もします。

 

これからも、まだまだ経験したいなぁと思います。

 

 

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