先日の格闘技大会のお手伝い。
学びと縁を感じる1日でした。レフェリーとしてずっと舞台の中にいて、若い頃の自分をフラッシュバックさせてました。
選手が入場する、観客席にはいつもジムでその先生のクラスを受ける子供やフィットネスの会員さん、そして傍らには後輩のさらに若い選手たちが熱い視線を送る。
激闘ばかりで、ほとんどがKOなどの完全決着でした。
レフェリーということはつねに両選手、両陣営の近くにいるのです。なので、片方の陣営の作戦や、インターバル中のアドバイスなどが聞こえてくるのです。
“次はこうして攻めろ“
“相手はもう疲れてるからチャンスだ“
“今の動きは良くないから変えていけ“
格闘技はケンカではなく、戦略です。その時だけの勝ち負けなら、ケンカでもいいかもしれません。
ですが、勝ち上がってどんどん強い人間を倒すにはチームとしての戦略、コミュニケーションが必須です。
それだけに勝ち負けという、残酷な結果が出た瞬間
天国と地獄
光と影
明暗が同じリングの中で分かれるのです。
相手を倒して勝てば、中毒性と表現してもいいくらい、一度味わったらまたそれを味わいたくなる喜び。
だから勝つということは、相手のそれまでを否定して、ある意味相手の人生を背負っていかなければいけません。
負ければ、その瞬間やってきた事が否定された気持ちになるのです(やってきたことは無駄にはなりません)
勝っても負けてもその試合を経験した事は代え難い財産です。
一度の敗戦でリタイアする人もいれば、どれだけ敗けても戦い続ける人もいる。
格闘技は人生の縮図と言ってもいいい。
そんな格闘技を選手としてやってきた時代があって、今は裏方として携わることに幸せを感じます。
だから僕は僕なりに、試合を見守る者として唯一無二の存在を目指したい。