前回のつづきです。(その①はこちら)
ここまでオイル美容液・クリームの乳化についてここまで講義を受けてきました。
最後は講師を日光ケミカルズの藤代さんにバトンタッチして、最新の化粧品原料「グリシン亜鉛コンプレックス」についての講義です。
日々新しい効果、テクスチャーの化粧品が世に出回るということは、
つまり日々新たな化粧品原料とそのレシピが研究・開発されているということ。
今回は、その最先端のお話をうかがうことができました。
「亜鉛」は、食品分野では以前から必須ミネラルとして有名な成分ですね。
私自身も生理の時など、貧血気味かも…と思ったときにはサプリメントで補ったりしているのですが、
不足すると貧血のほか疲れやすくなったり、
風邪をひきやすくなったりするそう。
逆に効能としては、以下のものが挙げられます。
・細胞分裂・新陳代謝を活性化する
・酵素の働きを補助
・皮膚の健康維持
・味覚の正常化
…ん?
これって、スキンケアに取り入れられたらとってもいいのでは
言われてみれば、息子のおむつかぶれが酷かった時に、小児科の先生が
「亜鉛華軟膏」を処方してくださったことがあります。
赤ちゃんに使えるのだから、お肌にもとってもやさしいはず…だけど、
あまり大人のスキンケア製品では「亜鉛」って聞かない気がするのは気のせい?
…ではありませんでした。
講義によれば、「亜鉛」は単体の状態だと細胞に取り込まれにくい成分なのだそう。
しかし、上記のとおり「皮膚の健康維持」はじめ、もっと気軽にスキンケアに取り入れられれば
お肌の調子も上がりそうなもの。
そこで、日光ケミカルズさんでは、この「亜鉛」と「アミノ酸(グリシン)」を複合化することで
亜鉛のスキンケア成分を最大限に発揮することが期待できる新原料を開発。
それが「グリシン亜鉛コンプレックス」です
この「グリシン亜鉛コンプレックス」には、4つの効果が期待できるそう。
・抗酸化作用
・美白作用
・抗シワ作用
・解毒作用
4点すべて詳細に解説いただいたのですが、字面からはどんな効果が期待できるのか
恥ずかしながら想像がつかなかったのが、「解毒作用」…
これはどういうことかというと、ニュース等で報道されるようになって久しい
「排気ガス」や「pm2.5」。
これらは健康被害が懸念されます、とよく言われているけれど、であるならば私たちのお肌にとってもいいわけがなく
そこでこの「グリシン亜鉛コンプレックス」は解毒酵素(グルタチオン)を増加させ、排気ガスによる細胞ダメージを緩和する…
つまり
「肌の中の有害物質を捕まえて外に出す成分を増やし、解毒サイクルを早める」
のです!なるほど…。
さらにこの「グリシン亜鉛コンプレックス」、
化粧品原料の国際大会「IFSCC」で2009年に大賞を受賞しています。
「IFSCC」という大会のことはこの日はじめて知ったのですが、
別名「化粧品原料のオリンピック」と言われているのだそうですよー!
その凄さが伝わりますね。
このように、「肌に一定効果が期待できるにもかかわらず、
化粧品に取り入れにくかった」亜鉛を、
4つの効果が期待できる「化粧品原料」に昇華させた成分、「グリシン亜鉛コンプレックス」。
これから、たくさんの化粧品に配合されることを、いちコスメマニア、スキンケアマニアとして
期待しちゃいます…!
今日の講義はここまで。
オイル作りや質疑応答が白熱し、予定の2時間を超えての終了。
あっという間で、濃い時間でした。
これまで化粧品検定の勉強で基礎的な原料について学びましたが、
実際にたくさんの原料に触れて、原料メーカーさんの方の講義を受けて
より理解が深まったように思います。
今回も白熱して記事が長くなってしまいましたので、持ち帰った美容オイル3種のjunko流使い分けはまた別記事でご紹介させていただきます
このたび貴重な機会を与えてくださった日光ケミカルズ様、
日本化粧品検定協会の皆様、本当にありがとうございました!
今回参加したのはこちら
一般社団法人 日本化粧品検定協会
「セミナーで学ぶ」から、ご興味のある講座を探してみてくださいね。
(原則、資格者限定の講座となります)