12月15日は宮中の賢所で御神楽の儀が行われる日です。

この宮中行事は報道も多くなく、今回私も勉強のために宮内庁に問い合わせをいたしました。

この機会にぜひ皆様にご紹介したいと思います。




御神楽の儀は、冬の農耕が厳しい時期の12月に太陽の神、天照大神に神楽舞と演奏をささげ、この一年の神恩に感謝するとともに、来る年の繁栄を祈るためと伝えられているそうです。

なかでも私が面白いと思ったのはその起源。

この儀式が、「天岩戸の神話」に由来すると伝えられているところです。

はるか昔、弟スサノオの暴挙に嘆き・怒った太陽の神・天照大神は天の岩戸にこもり、入り口を大岩で閉ざしてしまいました。

そのため世界は闇となり、さまざまな禍(わざわい)が生まれ出ましたが、アメノウズメという神様が岩戸の前で面白おかしく舞ったのにつられて、天照大神はつい岩戸を開け、世に無事に光が取り戻されました。

(余談ですが、この逸話をきっかけに、アメノウズメは芸能の神様としてまつられています。私ともご縁が深い神様です。)


最も古い御神楽の記録はなんと1002年だそうです。それから1000年以上を経た今日にも御神楽が引継がれ、天照大神に舞がささげられているということは素晴らしいことです。

季節の節目に神恩に感謝する。

大切にしたい日本の心です。


天岩戸の神話について詳しくはこちらをご覧ください。
「伊勢観光協会 昔話・民話>天の岩戸」
http://www.ise-kanko.jp/monogata/iwato.html