神奈川新聞で目に留まった記事をご紹介。


買い物に出掛けるのが大変な“買い物弱者”のお年寄りたちをサポートする県内初の「移動スーパー」が今月、川崎市多摩区で稼働を始めた。

食料品や日用品を軽トラックに積んで地域を回るだけでなく、住民たちが日常の会話に花を咲かせるきっかけづくりにも。超高齢化が進む都市部で、生活を支えるだけでなく新たな交流の場としての役割にも期待が寄せられている。 「野菜やお肉、お味噌(みそ)に雑貨~」。にぎやかなメロディーとともに、多摩区中野島の市営団地内に軽トラックの移動スーパーが入ってくる。駐車場の一角に止まると、住民が次々と集まる。 
「いろんな商品があるのね」「キュウリはいくら?」。客の問い掛けに、営業する家村昌也さん(36)は「週2回来てます」「今度違う種類の商品も持ってきますね」と笑顔で答える。 30分ほどで約20人が購入。マーガリンや牛肉を買っていた栗原聖子さん(89)は「手押し車がないと歩けないから、ここまで来てくれて助かる。毎回買ってるの」と話した。

客同士の井戸端会議は、商品だけでなく体調や家族の話題などにも広がっていく。
 今月1日に移動スーパーを始めたのは、全国で60台以上を展開する徳島市の会社「とくし丸」。団地近くで営業する「文化堂中野島店」の商品を、個人事業主の家村さんが「販売パートナー」として、登録家庭や団地に届ける仕組みだ。 
軽トラックには冷蔵庫を備えており、生鮮食品や総菜、菓子、日用品など300品目約1300点を扱う。
月・木、水、火・金曜日のいずれかの午前10時~午後5時に訪問。希望の商品がない場合、注文すれば次回訪問時に購入できる。 

家村さんは農業支援の経験から、地方で買い物に苦労している高齢者を目の当たりにし、手助けしたいと転職した。
中野島団地も徒歩圏にスーパーはあるものの、足腰が弱くなって重たい買い物袋を手に歩くのを負担に感じる高齢者も少なくなく、訪問希望者は順調に増えているという。 
家村さんは「休憩が取れないほど忙しい日もあり、必要とされていると感じる。買い物だけでなく、おしゃべりしたい人が集まる交流の場にもなっている」と話す。 

訪問先の登録や問い合わせは、家村さん電話080(7822)7540。

神奈川新聞 2015年9月15日(地域 川崎)



このような、移動スーパーが更に広がり、地域のコミュニケーションも円滑に進んでいったら素晴らしいですね。