じょんのブログ

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NEC PC-88VA2を修理(?)している記録です。

スピーカーから音が出ない件、AIに聞いてみたところ、それなりの回答が返ってきた。


・ヘッドホン端子からは音が出る

・スピーカー、LINE OUTからは音が出ない。

・ディスプレイ端子は未確認。


この情報がかなり重要だったらしい。

私の知る限り、ユーザーが入手可能なPC-88VA2の音源基板の回路図は出回っていない。ただし、PC-88VA(初代)や、PC-8801MA/MA2ならある。

AIは、近い時期に発売された同系列機種の回路構成は似通っているだろうと推測した。

いや、修理した人のブログ等から拾い集めた情報かもしれないが、その辺りは私にとってはどうでもいい。

とにかく、回路図を読み解くヒントを得た気がした。


まず重要なのは、ヘッドホン出力回路が前段にあり、その後にオペアンプやミュート回路があってその他の系統に出力していること。

つまり、故障の原因はヘッドホン回路の後から出力回路までの間にあるということだ。


PC-88VA(初代)の回路図を入手していたのに、

「どうせ音源周りの回路は違っているから」

という理由でそこまで見ようともしていなかった自分が悔やまれる。


とにかくAIは、症状からミュート回路あたりが怪しいのではないか?という提案をした。

出力回路周りの写真を撮り、怪しそうなトランジスタにマークをつけて、

「これだろうか?」

と聞いてみた。



複数の理由を並べて、それで間違いないだろうとの回答だった。

こんな基板写真から回路上に配置されているものが何であるか判断するんだね。

最近のAIって、やっぱりスゴイわ。

まあ、予想は外れていたけど。


そのトランジスタ、ミュート回路なのは恐らく合っているのでしょう。知らんけど。

だとしたら、外してしまえば、ブチ音はするけど音は鳴るようになるはず。

しかし、そうはならなかった。

症状変わらず。

残念…。


でも、調査すべき範囲はわかったのだから、地道に調べていけば答えに辿り着けそうな気がしてきた。





フロントのスピーカが鳴らないので、調査のために分解していた時の話です。

 

何やら2ドライブ目のフロッピードライブの中から、カラカラと音がすることに気づきました。

何かの部品が外れてドライブの中で転がっている音です。

ドライブの中に何かが転がっていたら、ディスクを入れた時にその部品が嚙みこんで、

重大な故障の原因になってしまうかもしれません。

 

ただ、ディスクドライブって、一度分解してしまうと物理的な再調整が必要になるとか

聞いたことがあるような無いような・・・

もしそんなことになったら、素人には手に負えません。

できれば分解したくないのですが、このまま使い続けると、取り返しのつかないことに

なってしまいそうな気がしますので、意を決して分解することにしました。


さて、FDDのフタを開けてみると、中身はこんな感じです。

因みに修理前の状態を撮影するのを忘れていて、これは修理後の状態です。

転がっていたのは、恐らくはヘッド部分に外乱ノイズが入り込まないようにするための

電磁波よけカバーと思われる金属プレートです。(下の写真の赤い枠で囲った部品)

これがウレタンを挟んで接着してあったようなのですが、ウレタンが40年近くも

原型を留めているわけもなく、ボロボロに崩れて部品は取れてしまったというわけです。

 

そんなわけで、上の写真ではこの金属プレートを接着剤で直接ヘッドに接着してあります。

接着剤で接着することが正しいのかどうかはサッパリわかりませんが、

まあ、部品が付いていないままにするよりはいいでしょう。

 

接着剤が乾くのを待つ意味も含めて、今日は動作確認まではしません。

ていうか、本体がバラバラな状態なのでできませんw

スピーカが鳴らない原因を調査するのが当初の目的でしたが、FDDのフタ開けて

イジってしまったので、まずはいったん組み立ててFDDの動作チェックをしてから、

再度スピーカの調査に戻ろうかと思います。

 

【Framさんの調査の話】

因みに、ウチのPC-88VA2のFDDは以下のラベルが貼ってあります。

Framさんの調査によるとFD-55GFRというドライブはPC-8801MA2でも使われていて

ジャンパ設定によって使い分けられているのだそうです。

PC-88用FDDの調査まとめ | Framのレトロハードメンテナンス記録
こんな色々と詳細な調査して結果をまとめられているなんて、スゴ過ぎます!

貴重な調査結果を公開していただき、ありがとうございます!

ネットで色々検索していたところ、工学社の月刊I/O 1987年8月号にPC-88VA全回路が掲載されているという情報を得ました。
ちょうどオーディオ回路周りを調べようとしていたところだったので、古本サイトを探し回っていました。

ありました。
正しくは古本は見つからなかったのですが、Internet Archiveに。

→ 月刊I/O 1987年8月号

 

 

うん・・・、初代だね。

ウチにあるのは二代目PC-88VA2で、見たかったオーディオ関連の部分は、初代から変わった部分でした。

というわけで、知りたかった内容に対してはあまり意味なし。

 

しかし、当時のパソコン雑誌を見ていると、パソコンの新機種が次々と出ていて、時代に勢いがあったのがよくわかるよね。

今の日本メーカには、こんなふうに次々と新機種を投入することなんてできなくなってしまいました。

残念なことです。