<2018年・フランス>
原題:Amanda
突然の悲劇で肉親を失った
青年と少女の絆を描き
2018年・第31回東京国際映画祭で
最高賞の東京グランプリと最優秀脚本賞を
ダブル受賞したヒューマンドラマ
あらすじ
〜以下サイトより〜
パリに暮らす24歳の青年ダヴィッドは
恋人レナと穏やかで幸せな日々を送っていた
ある日、突然の悲劇で
姉のサンドリーヌが帰らぬ人になってしまう
(C)2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEM
シングルマザーのサンドリーヌには
7歳の娘アマンダがおり
残されたアマンダの面倒を
ダヴィッドが見ることになる
(C)2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEM
仲良しだった姉を亡くした悲しみに加え
7歳の少女の親代わりという
重荷を背負ったダヴィッド
一方の幼いアマンダも
まだ母親の死を受け入れることが
できずにいた
それぞれに深い悲しみを抱える2人だったが
ともに暮らしていくうちに
次第に絆が生まれていく・・・
(C)2018 NORD-OUEST FILMS - ARTE FRANCE CINEM
悲しい事件が起きる前
映画の序盤で
「ウィンブルドンへ行こう!」と
3人分の観戦チケットに
盛り上がる主人公〝僕〟と
その姉と姪っ子 アマンダ
このシーンのおかげで
登場人物にググッと親しみを
覚えた私でしたが
このシーンは伏線でありまして
ラストへとつながる
大事な場面でもありました
伏線といえば
もひとつ
『Elvis has left the building』
アマンダはある本のタイトルが気になり
母親に訊ねます
「Elvis has left the building
(エルヴィスは建物を出た)」ってどういう意味?
「この言葉は英語の慣用句なの
もとはエルヴィス・プレスリーのコンサートで
終わっても帰らない観客に向かって
言われた言葉なの
〝どうしようもないこと〟
〝楽しいことはもう終わり〟
という意味で使われるのよ」
説明を黙って聞いていたアマンダに
母親はエルヴィス・プレスリーの曲
「Don’t Be Cruel」を流します
曲に合わせて踊る母娘
ノリノリの夜は更けて行きます
この言葉とダンスのシーンが
映画の締めくくりに
とても重要な伏線となるんです
お涙ちょうだい的な感傷的なだけの
映画ではありませんよ
映像の画質にも工夫がされていて
パリの風景が優しく染み入ってきます
パリには行ったことないけど
主人公の僕と、アマンダの二人に
寄り添いながら
エールを送りたい気持ちになると共に
観ているこちらが
勇気をもらってしまう・・・
そんな映画