途中下車 | 女 一人暮らし  ピアスの穴五つ

途中下車

通勤はバス。

 

 

19時までに制服(ヘボいスーツ)に着替えてタイムカードを押す。

 

 

バスはすき。

乗り物全般すきだけど。

 

この時間のバスは空いていて大体お気に入りの席に座れる。

二人掛けの席を一人占めしても大丈夫。

気分で座席を選ぶ余裕もある。

 

前後に人が座っているところはまず避ける。

 

ちょっとした自分空間がすき。

窓の外を歩く人を見るのがすき。

毎日同じ風景に小さな変化を見つけるのがすき。

 

何時間でも乗っていたい。

 

このままどこか遠くに行けたらいいのに・・

 

 

 

「お客さん・・・お客さん・・・・起きて下さい。」

 

 

高校時代

その頃から通学もバスだった。

 

よく眠った。

 

あの心地良さは今も覚えている。

 

 

 

「東中洲~東中洲~」

 

 

・・・バスを降りて大きくひとつため息をつく。

 

これが今の「現実」なのだ。

 

中洲の大通りをいつもの速度で歩く。

ちょっと早足。

 

エレベーターのボタンを押す。

扉が開くまでの数秒には

もぉさっきまでの夢見心地は残っていない。

 

 

 

今日もある意味「夢を売って」稼ぎます。