ボクは虐待を受けた記憶も激しい苦痛に晒された記憶もない。
でも気づくと心を失い
人の形をした人形になっていた。
なぜだろう・・・。
その問いの答えを見つけ、人としての心を取り戻した経験を
ここに書いていこうと思う。
いつかボクの体験が誰かの役に立ち
いつか誰かの心を取り戻すキッカケになれば嬉しい。

お互いの父親が良い印象がないまま結婚式を迎えた。
さすがに二人とも大人なので、その場で何かが起こるということは一切なかった。
別にケンカが好きな二人でもないので。
結婚式もその後の新婚生活もこんなことがありながら
両方の父が大人なおかげで順調に過ごしていた。
もちろんだが、両家の親が顔を合わすことは結婚式以降なかった。
年賀状とお中元、お歳暮のやりとりだけで
お中元やお歳暮のお礼はボク、もしくは奥さんを介して行われており
お互いの両親が交流をもつということは一切なかった。
だから上手く、順調に、スムーズにボクたちは生活できていたのかもしれない。
結婚して3年、ボクたち夫婦にも子供ができた。
3年も出来なかったので、奥さんはボクの親からかなりチクチク言われていたらしい。
奥さんはボクにそんなことは一言も言わなかったが
ボクの母がそっと教えてくれたのだ。
止めても言うことを聞いてくれないから
奥さんには辛い思いをさせたと。
この子供が出来たことがまず持って転機だった。
ボクの妹はとっくに子供がいた。
そして奥さんの弟にも子供がすでにいた。
どちらの両親にとっても「初孫」ではなかったのだ。
ただ、ボクの両親は、後継ぎである長男のボクに出来た子供
ということで、とても心待ちにしてくれていた。
もちろん、奥さんの両親も心待ちにしてくれていたことに変わりはないが。
この両家の微妙な温度差が、この後、悪夢のようなボクの人生
そして奥さんを巻き込んでしまっての暗い人生、第2章に入って行く要因となってしまったのだ。