前回の父の話の続きです。


父の家に会いに行った帰り道、妹に言われました。

「お姉さんは、お父さんに病気が治ってほしいと思ってるんだね」と。


妹がどう思ってるのか聞いたら、

「早く死んでほしいとも生きてほしいとも思わない」

と言われました。


私は、お父さんに期待してるんだな。

病気が治ることも、私に愛情があるってことも。


4月24日

前日に送ったLINEが既読にならなくて心配してたら、緊急入院したと連絡がきた。

1週間以上なにも食べられていないのと、酸素飽和度が86%だったかな?で、訪問診療の先生が入院させると決めたらしい。


4月26日

父のお見舞いに行こうと、妹と待機するけど、父と連絡の入れ違いで行けず。

父から今日は難しい的な返信来たから帰ったのに、父には「待ってるんだから1分でも顔見せろよ」と言われた。


4月29日

お見舞いに行く日。

朝に、OS-1、Appleのコード3m以上、8枚切りのパン&マヨネーズかフランスパンを買ってきてほしいと言われる。

「間違えても、ヤマザキなんか買うなよ」だって。


OS-1は妹が買っていくことに。


Appleのコードは、電器屋さんに寄る時間ないし、3m以上とか簡単に買えないので断る。


パンは、買えたら買ってくねと返答したら、

「間違えてもコンビニとかスーパーとかヤマザキはやめてね」と念押しされる。


めんどくさい。

買っていくのやめようかと思ったけど、待ち合わせ時間に妹が40分くらい遅れてきたので、待ち時間に近くのパン屋さんでフランスパンを購入。


父に、「お気に召すかわからないけど…」って言って渡したら、「多分お気に召さないと思う」と言われた。

でも、パンを取り出して、ベタベタ触る。

中をチェックしないと分からないからって。

結局、ちぎって、中の柔らかい消化のいいところだけ食べてた。

フランスパンのうんちくを話しながら。


妹が買ったのはOS-1じゃない経口補水液で、OS-1じゃないからと返されてた。


家で会った時の父より入院した父はすごく元気で、マシンガントークだった。

すごく元気で死ぬ気がしないって言ってた。


私は、父に嫌悪感があり、椅子が一つしかないからベッドに座りなよと言われても嫌で立ってた。

椅子に座るとその分父に近づくので嫌で妹に譲った。

父からバックの中から〇〇取ってって言われても、触るのが嫌で結局妹が取った。

コップ洗ってって言われたのも嫌で妹が洗った。


妹が子供に見せる為に写真を撮るって、父と写真を撮った。

にこやかな顔で父に体を近づけたけど、父に強い口調で「手ぐらいあげろよ!」(ピースしろという意味)と言われて、また硬直した。

はじめ笑顔で写真に写ろうとしたけど、全然笑ってない硬直した私が写ってた。


帰り際には、前回のように、手を握らされるのが嫌で逃げるように帰った。

ひどい娘だな。



そして、これが父と会った最期になった。