昨日、94歳の母が、また入院しました。
今度は心不全です。
前回の入院は1年半前の夏で、胃がんでした。
今回もまた同じように救急外来に来て、同じように病棟のデイルームで入院手続きをしていると、私は1年半前にタイムスリップしたような気持ちがしました。
あれからもう1年半も経つとは、あっと言う間だったなあ~。
母はお正月明けから弱ってきて、殆ど寝たきり状態になっていました。
食事もあまり摂れなくなって、「胃が痛くて食べられない」と言って、食事を拒否することが多くなっていました。
母は胃がん手術で胃を8割切除して十二指腸も塞いでいるので、あまり食べられないのは仕方がないことです。
毎日毎日、苦悶の表情の母を見ていて、私も気が滅入っていました。
異変に気付いたのは一週間くらい前のこと。シャワー浴介助の時に背中がふっくらしていたので、あれ? 太ってきたのかな? と思ったのです。
胃がん手術後からガリガリに痩せて骨と皮状態だったけど、お正月にたくさん食べたから少し肉付が良くなったのかな? と喜んだのも束の間、実は太ったんじゃなくて、むくみでした!
両足背が浮腫んでパンパンに膨らんでいたので驚きました。
お正月に母の大好きな数の子を食べたいだけ食べさせたから、塩分の摂り過ぎだったのかも?
これはかかりつけ医に受診して、利尿剤とかを出して貰う必要があると思ったが、取り敢ずカリウムの多い食材を摂らせて様子を見ていたら、足の浮腫みが引いて来たので、これなら大丈夫だと思いました。
しかし、一昨日の朝から浮腫みが悪化して、苦しい苦しいと言う。
足を見ると、またパンパンに膨らんでいました。顔も浮腫んでいます。
母は「胃が苦しい」と言いながら、心臓の辺りに湿布を貼っていました。どうやら苦しいのは胃じゃなくて心臓のようで、やはりこの浮腫みは心臓のせいに違いない。
母は数年前に「僧帽弁逸脱症」と診断されたことがあり、不整脈もあるので、血液をサラサラにする薬リクシアナを服用しています。
もうこれは放置していたら心臓が止まってしまうと焦って、昨日の朝、かかりつけ医に車椅子で連れて行きました。
本当は、昨日は父の整形外科受診日で、12時に骨密度検査の予約もあったのです。
だから母をかかりつけ医に連れて行くと私が言ったら、「俺の病院はどうなるんだ」と父が不満気に言うけど、骨密度の予約は12時だから、11時半までに家に帰って来れば間に合うから大丈夫だよ。
それに緊急性を考えたら、父の骨密度検査なんて急ぐものじゃないし、どうでもいい。
(父は2年前に胸椎圧迫骨折をした時から、骨の形成を促すテリボンと言う注射を打って貰いに、毎週整形外科に車椅子で連れて行っているのです。かかりつけ医も整形外科も、家から車椅子で15分の距離にあります)
かかりつけ医に母を連れて行くと、先生はすぐに診てくれました。
熱は35.3℃しかないが、先生はまず熱の出ない肺炎を疑いました。でもどうも肺炎ではなさそう。咳もないし。
母は苦しい苦しいと言って、肩で呼吸をしています。
それにSPO2が何度やってもどうしても測定不能だったのです!
それで先生は病院に電話してくれて、紹介状を書いて、救急要請をしてくれました。
救急隊は直ぐに来ました。
素早いっ!
酸素マスクを着けて、仰臥位ではなく少し斜めの角度で救急車に乗せます。
私は焦って父に電話して、整形外科にキャンセルの電話をしてと伝えました、詳しく話している余裕はなくて。(後で詳しくLINEしました)
母は救急外来に運びこまれました。ここまではあっという間。
救急車を呼んでもなかなか来て貰えないとか、搬送先が決まらなくて手遅れになったとかよく聞くので、こんなに早く対応して貰えたのはすごく有り難いと思いました。
しかも、救急隊員がやさしかった。
私の難聴も配慮してくれたのです!
が、この後、救急外来の待合室で2時間半ずっと座って待つことになって、長かった。
私は免疫抑制剤を朝服用して来たので、たくさん水分を摂ってたくさん排尿する必要があったのに、それができなくて膀胱炎になる恐れがあった。でもいつ呼ばれるかと思うと席を離れられません。
13時過ぎにやっと内科医に呼ばれて、説明を受けました。
検査の結果、肺に水が溜まっていて苦しかったのだとわかりました。
肺だったのか~!
続いて循環器科の医師からも呼ばれます。
循環器の医師が母の心臓や肺のエコーを撮るのを見せて貰いました。弁が開いたり閉じたりするのが見えます。
処置室で寝ている母は、今にも死にそうな老婆で悲惨な姿でした。
それから説明を受けましたが、先生はまず「施設から来たの?」と私に聞きます。「いえ、同居して私がお世話しています」と答えると、「それじゃあ退院したら大変でしょう」と先生は私の心配をしてくれるとは!
入院することにはなったけど、ここには2~3週間しか居られません。
先生は、「ソーシャルワーカーと相談して療養型病院へ移ることを検討した方が良い」と言います。
私は「そうですね。96歳の父もいて、ダブル介護なもので~」と自嘲しました。しかも私は進行性の聴覚障害者で、遅かれ早かれ失聴するかもしれない身だし。
循環器の医師の診断名は、「心不全」でした。「うっ血性心不全」とも言う。
やはり、僧帽弁逸脱症や不整脈があるので、その関係で水が血管から漏れて肺に溜まったようです。
入院して栄養のある点滴を入れるので、口からはあまり食べない方が良いでしょう、嚥下機能も弱っているので、と言われました。
そうなのよ、母はここ3日くらい、うまく飲みこめなくなっていたのです。飲みこめなくて口から吐き出したりムセたりしてた。その前までは固いものでも何でも食べられてたのに。
嚥下機能が悪いと、誤嚥性肺炎になるリスクがあります。
口から食べさせないのはかわいそうだと思われがちだが、実は本人を苦しめるだけということもあるのです。
例えば誤嚥性肺炎で禁飲食になっている人に、かわいそうだからと食べさせたが為にムセて痰が上がってきて吸引することになって苦しませる、という例はたくさん見ています。
だから回復するまでは控えた方が良い、ということもあるのだと理解しています。
また、年齢的に言って(3月に95歳になる)、寿命と考え、延命措置はしないと言われました。例えば、入院中に心臓が止まった時に、心臓マッサージや気管切開はしないと。
治療は、苦しみを取ることを第一に考える。
それで良いです。とにかく苦しまないことが一番大事なこと。
でも、母は過去何度も復活している人。
母は不死身だ、死なない、100歳以上生きるに違いないと思ってる。
前回の胃がんの時も、今度こそダメだと思ったのに、復活したじゃないの、お葬式の準備までしてたんだよ、それなのに、あれ~?? って感じで元気になって退院して来たのよ。
この驚異の生命力には、かかりつけ医の先生もデイサービスの職員もケアマネも、みんな驚いています。
だから今回も、もう今度こそダメだろうと思う反面、いや騙されてはいけない、母のことだからまた絶対復活するよ! とも思っているのです。

